【有機化学】鎖状構造推定(解答・解説編)

【解答】

A:CH3CH2CH2OH 1-プロパノール

B:CH3CH2CHO プロピオンアルデヒド

C:CH3CH(OH)CH3 2-プロパノール

D:CH3COCH3 アセトン(ジメチルケトン)

E:CH3CH2OH エタノール(エチルアルコール)

F:CH3CH2COOCH2CH3 プロピオン酸エチル

G:CH3OCH2CH3 エチルメチルエーテル

H:CH3OH メタノール(メチルアルコール)



【解説】

フェーリング液の還元を示すため、Aは一級アルコール、Bはアルデヒドと決まる。Aの化学式が書いてあり、そこから生成可能な一級アルコールはただ一つに決まる。

銀鏡反応を示さず、酸化をしていることからCは二級アルコール、Dはケトンと決まる。Aと同様に与えれた化学式から考えられる二級アルコールはただ一つに決まる。

GはA・Cの構造異性体で問題の分子式から得られる化合物は三種類なのでエーテルであると決まる。

Eはヨードホルム反応を示すことからCH3-CH(-OH)-Rの構造もしくはCH3C(=O)-Rの構造をもつ。Gがエチルメチルエーテルと決まり、文章からEとHはメタノールとエタノールに決まる。そのうちヨードホルム反応を示すのはエタノールのみ。

Bを酸化したものはカルボン酸であり、プロピオン酸 CH3CH2COOH とわかる。Fはカルボン酸とアルコールを化合して生成していることからエステルであるとわかる。エステルの名称はカルボン酸+アルコールのもつ炭化水素基となる。

HはEとの消去法で一つに決まる。


◎エーテルのうち、酸素を挟んだ炭化水素が対称のときはアルコールの分子間脱水で良いが、不対称のときは片方をナトリウムアルコキシドにし、もう一方の水素の一つをヨウ素に置換したものとを無水の状態で加熱すると生成する。(ウィリアムソンのエーテル合成法)

二種類のアルコールの分子間脱水でも生成するが、R-O-R , R'-O-R' , R-O-R'の三種類が混合物として生成し、分離が困難なため上記のように作る。

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