6 寝耳に水とはこのことだ ー2020年3月ー

 2月から3月は気持ちを切り替えて「電撃の新文芸コンテスト」用の新作を書いたり、『ディ・ア・レ・スト』の外伝を書いたりとして、心は比較的安らかに過ごしていた様な気がします。気がします、ってのは、気が抜けたのか、余りその辺のことを覚えていないのです。

 でも数字に一喜一憂する日々から脱したのは、精神衛生上よろしかったような。


 読者選考の結果については、何時出るのかなあ、などとその合間に、ぼやーんと考えていたくらいで、はっきりいって完全に他人事でした。


 なので、Twitterで繋がっていたカクヨム仲間さんからダイレクトメッセージで「つるさん! 突破してる! 読者選考突破してる!」と連絡があったときは、まさに寝耳に水でしたよ。びっくりしたな、もう。

 

 本当にびっくりしたよ、もう。


 結果を見てみると、お知り合いの方も多く突破しており、また、部門別でも100作品くらいが通過するもんなんだなあ、こりゃ、最後まで辿り着くのは難しいね、ははっ、と笑ってしまいましたが、でも、すごく嬉しかったです。


 じわじわくるんですね、こういう喜びって。


 そして、ははっ、と笑いながらも、今度は、じわじわと野望が芽生えることで、また、神経衰弱に陥ることとなります。

 

 そう、どうせなら、ここまで来たなら、受賞したいという気持ちが生まれてしまったんですね。

 

 それまで、どうせ、手が届かないだろうと、そんなこと思いもしなかったのに。


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