∀ユクシーオンライン


イヤホンでは聞こえるがスピーカーでは鳴らないという愛をミドリと紫のマスキングテープでグルグル巻きに締め上げたら、意外にもすぐにメロディのような弱音を吐きはじめ、オブジェみたいな光彩を放つや、不意に5拍6連のシンコペーションのフレーズが耳元で囁くように鳴り始めた


永遠にループしながら音量を増していくその旋律は、実のところ脳内で鳴っているのだが、レ・ミレラファレ、レ・ミレラファレとノートルダム大聖堂の尖塔の先に宿るヴィクトル・ユーゴーの魂の叫びかと思われた


フル充電しYouTubeで音楽再生してみたところ、充電容量があっというまに下がりケーブルをさしてあるのにPCを電源に接続して下さいと表示された


やがて電源は案の定落ちたが「 四方の海皆同胞と思ふ世になど波風の立ち騒ぐらむ」みたいなことかと思われ、奥川投手の必笑の極意を伝授してほしいという思いは尚もいや増したが、充電はとりあえず出来たのでケーブルがおかしいわけではなくバッテリーがアメフラシのように幾層にも濃淡のある砂糖水の中を自由に伸縮しつつ変幻自在に泳ぎまわれるような住環境を整えることこそが現代人にとって重要なのだなとパチンコに集中する


駐車場に停めたアルファードに2時間放置してしまったピカチュウとユクシーのぬいぐるみは、ぐったりしてしまい、うんともすんとも言わなくなった


ちなみに、駐車場にあるゴミ庫は、カラオケ屋から出るエナジードリンクの飲み残しと、タピオカ屋のミルクで床はいつもベタベタ




午睡している男/たぶん昨夜/FodだかTVerで見逃したドラマを/遅くまで観ていた/ボロボロのスーツ/弱肉強食の資本主義社会の象徴として/アルマーニかヒューゴボスのアンダーウェアか越中褌/或いは紐パン/およそ680万社の/企業情報を条件抽出/カスケード/接続の設定と髭面は/後でナイフを使う伏線/髪は豊かなのか禿げなのかなぜかイメージが定まらない/デタッチャブルなアンタッチャブル/蝿が飛んでいる/蝉が死んでいる/鳩を食うとき/ドラクロワ


のどかな河原情景/全裸の美しい肢体/泌尿器科泌尿器/ヒニョーキイズム/モンパルナスの総理大臣代理/男の見ていない夢/アランドロンのベリーダンス/ゼクシィ匿名希望/赤ピンクのショートヘア/バイアグラの価格帯/男は首を絞められていたという設定とドラマツルギー/顔一面にタトゥー/初霜が降りた朝/リコピンは睾丸に蓄積される/もがき苦しむ男/サクラメントは恋の街/四畳半と三畳紀はどちらが広いのか/本居宣長の母と明治チョコレート/上級国民は一夫多妻であるといった認識/いったい誰と戦っているのかと必死に視線を凝らすと牡蠣フライ/この社会に生きていく上において派生するさま/ざまなシガ/ラミ/から逃れ/たい/あるいは自/分/の罪穢れをす/べて/清算したいとの/強い思/いから/本/当/は死にたいの/だ/が/それも出来ない自分/に/嫌気が/さして/シンボリック/な相互/作用論/から/生まれ/た日常/非日常の社会/的かな?/相互/作用/の/微視/的社会学/で一般的/に用い/られる、「お琴教室」


自分の首を絞めているのが自分だとわかって/それで驚いて起きてしまう鰐/カミゴェロクシタンサナトリウムデスティーノ/冷汗/メルトダウンした原子炉はそれ自体がホニャララなホニャララになってピカドンはやっぱ怖えーなってなってる→今ここ/掘っ立て小屋の入り口に立って川から渡ってくる涼しい風にホッと表情をゆるませる男の脇汗がゴイスー/大天使ミカエルガブリエル貞奴/海鮮チャンコを/国会議事堂の前に/緋毛氈を/敷いて/食べて/いたら/ハンガー/ストライキ/ならまだしも/食事はやめろと/遠くを見つめる/ような目で/いわれ/た/国後/択捉/歯舞/色丹/白の絵の具が切れたので練り歯磨きをマンマ代用/ススキの群生が音を立てる/クラスタ/よっちゃんイカが不意に死ぬほど食べたくなる日と最後の審判/ズルズルと音を立てる後姿の男の肩なめのショット/男は小屋を見ている/よく見てみると/煤けた窓/ガラスに/何か書い/てある/箴言みたい/なこと/髭面の主人公/欠伸をしながら立ち上がり/戸外へ/ポリリズムについての考察/沢庵和尚が/残した辞世/の九九八十一




やがて異質な感じに気づくキショイオヤジがひとり街角で人類の危機を嘆いていたので、ひまだしちょうどいいと思って、からかい半分にペットボトルのミネラルウォーターをビールに変えてみせてよ、といったら、即座にいいだろうと答えて、公衆の面前でズボンのチャックを下ろしかけたので、あまりにもわかりやすい反応に、呆れ果てて軽蔑の眼差しを向けていたら、勘違いするなよ、ちょっと位置が悪いから直しただけだというや、ミネラルウオーターの入ったペットボトルを引っ掴むと、あっと言う間に透明な水は、ワインレッドに染まっていった。驚いたのなんのって。でも、おいおい、オヤジ、オレの話聞いてないのかよ? ビールっていったよね? あーすまんすまん。しかしな、おまえもよく知ってるだろ? キリストが水をワインに変えるってのは、鉄板だぞ?


夏で/も/ない/のに/陽炎/のよう/に空気が揺らめいて/いる/いない/蓑虫/三葉虫/デバガメ/タスマニアンハバロフスクゲンゴロー/レティシア/マン/グロ/ーブ/夜霧よ今夜もありがたう/ナカノヒト/ゲルマ/ニウ/ムの夜中過ぎ/セイレーン/生成り/浄瑠璃/オシビサ/マリアナ/海溝/砂州/牧/伸二/佐渡おけさ/す茨城/トーテム/ポール/お子/様ラ/ンチ/バカボンの/パパ/ワ/ー/カ/ホ/リ/ック/スメタナ/赤影/モジリ/アーニ/ポ/ル/ポト/コロボックル/キャンディス・バーゲ/ン/ピスタチオ/ハドソン川/無尽蔵/サマ/ルカ/ンド/減収率/不倫/ペニスケース/ガバナ/ンス/素行/調査/横須賀/キンシャサ/マク/ド/ナ/ルド/外/人/墓地/コンカフェ/長/襦/袢/ジョ/ニ赤/ロードス/ター/綿花工場/チャ/ー/ルス/ト/ン/新月/三/杯/酢/ガー/ゴイル/小/姑/長/瀞/アイナメ/ロシナンテ/先住者/カーナ/ビ/メル/カトル図法/広東語/テ/リー/・/ライ/リー/年収/ホ/ステージ/カスバ/ホスピ/タリ/ティ/左利き/八丁/味噌/Suica/香草/カモ/ミールは/屯田/兵



そして。




これは、ドイツ語の絵本です

いちおう、独語勉強したはずなのですが

まったくわかりません

ですが、同じ人類が描いた絵本ですので

なんとなくはわかる気はします

試しに超訳してみますね


ある夜クマさんが、月を眺めていると

もうどうしようもなく月に触れてみたくなってしまうんです

それで、月に階段をかけ、月のしゃくれているアゴにロープを引っ掛けて地上へと連れてきてしまうんです


ちなみに、引き摺り下ろしたのではありません

しゃくれたアゴにかけたロープのもう一方の端は、楡の大木の太い幹に結んでありました

クマさんは、持ってきた頑丈そうなハンガーをロープに引っかけると、ジップラインのようにして楡の樹まで滑り降りました


繰り返し滑降しているうちに、お月様はやりたくてうずうずしだすだろうというクマさんの狙いは、ドンピシャでした


ハシゴの先端に結わえたロープに引っかけたハンガーにぶら下がり、あっという間にお月様は地上へと降り立ったのです


森の動物たちは、夜空から急に明るいお月様が消えてしまったので、驚いてみんなでお月様を探しに行くことにします

きっと月が、地上に落ちてしまったんじゃないかと考えたのでしょう


みんなは、月明かりのない夜の森に分け入り、大きな毒キノコのカサの裏とか、木の根っこや樹木のウロと呼ばれる空洞の中とか、お月様を探して歩きまわりました


そして、とうとうクマさんのベッドで本を読み聞かせてもらいながら、ぐっすりと眠っているお月様を見つけたのです


実は、見逃した夏ドラを夜遅くまで、ネットで観ていたらしいのです


やがて目を覚ましたお月様は、やはり夜空に帰らなければならない約束を思い出します



そんな他愛ないお話なのですが、サイドストーリーがありまして、お月様は、英語が喋れなくてもいいけれども、何が書いてあるのかを知ることが出来たら、どれだけこの生が豊かになるだろうと思っていました


そんな趣旨の話をネットでしたら、ある女性が、私も英語への憧れみたいなものがあったけれど、ただ英語がわかるようになりたいなと思うばかりで、ずっと何もしなかった。でも、ある日、意を決して幼児用の絵本から、読むことを始めてみようと思い立った、という話をしてくれた事があったようなのです


はじめから、ペーパーバックがスラスラと読めるはずもない。物事にはすべて、順序というものがあるんだ、ということですね

そんな話を聞いてお月様も勇気づけられて、英語の絵本で一から勉強してみようと思ったのでした

継続は力なり、積み重ねていけば、必ずや自分の資産になるということなのですね



ところで、わたくしごとで恐縮なのですが、想い出のAVのことをお話したことありましたっけ?


このタイミングでお話するのもどうかなとは思うのですが、男優さんがふたりいらして、ひとりは結構ベテランな感じの人で、もうひとりは人がいなかったから、ADだったかもしれないのですが、若い子でした


で、そのビデオの見せ場であるはずの濡れ場とかは一切憶えてないんですよ


エロビデオなんて、どれも似たようなもので、ギッタンバッコンしたり、フェラーリしてるだけの画ですから、記憶には残らない


でも、そのビデオは強烈な印象があって、ていうか、エロビデオみていて、爆笑したのはそのビデオくらいかもしれません


確か濡れ場が終わって、どういう流れでそうなったのかわからないのですが、ベテランさんが、若い子に、何やら説教みたいな感じでやってて、なんなのかわからないのですが、不意に


「じゃ。おまえ、なめてみろ!」


みたいな事をいうわけですよ?

つまり、オレのを舐めてみろというわけです


むろん、ハードゲイとかのそっち系のビデオではないですから、ベテランさんの冗談です


冗談だったんです!

冗談だったんですよ!

(大事な事だから2度書きました)


ところが、若い子は、真面目なのかなんだかわからないのですが、いきなり、ひざまずいてベテランさんのペニスをしゃぶりはじめたんです!!


これには、驚きましたが、なにが面白かったかというと、舐めてみろといったベテランさんが、呆気にとられて


「お、おまえ、、、」

と思わず声を漏らした、その時のなんとも表現できない複雑な表情が、もうおもしろいのなんのって


で、若い男子にちんちんをしゃぶられてしまったベテランさんは、気恥ずかしさや、気まずさを誤魔化すために、若い子をベランダにだして、ガラス戸に鍵をかけ部屋から締め出してしまいます


おわり。




ユウは窓辺に立ち、少しだけ開けたレースのカーテンの隙間から外を眺めている


しかし、ローズガーデンの薔薇を見ているのではない

たぶん、何かを考えているのだ


ふだんは、人に対してその思慮深い眸の輝きを見せないようにしていることを知っている


薔薇にも負けない真紅のワンピース


意外にも彼女が赤を身に纏っていることが、ほとんど記憶にない


今でも、ベッドでユウの華奢な肉体を目の当たりにする時、いつものことながら戸惑いを隠せない


あどけなさの未だ残る

整った目鼻立ち




それから、どういうわけで部屋を片付けたくなったのか、まったくわからないのですが、不意に思い立ってキッチン周りを片付けはじめた自分がいて、自分ながら気まぐれにもほどがある、などと思っていたのですが、なぜだかわからないのですが、片す手が止まらない


実は人生の転換期が雪崩れのように訪れて、生きていることだけで精いっぱいの生活をやっと送っているのみの人生でした

自死してもそれで終わりではないことを知っているので、死ぬこともできない


しかし、やっと底に足がついたのかもしれません、底なし沼ではなかったようです

それが、わかるのは、この環境を変えなければいけないということではなく、この汚らしい環境はおかしいという認識でした


つい先日も映画を観ていて、なるほどなと思うことがありました


主人公は、売れないペーパーバックライターなのですが、ひょんなことから脳を100%近く活性化させるピルを手に入れてしまうんです


ヒトの脳は、10%ほどしか使われてはいないようなんですが、それを圧倒的に活性化する、非合法なクスリを飲んだ彼は、まさに天才的な才能を開花させていくわけなのですが、先ず彼が行なった最初のことは、部屋の掃除なんです


なんで俺がこんなモノで溢れ返った汚らしい部屋に住んでいなきゃならないのか! というわけですね


つまり、脳がNo! を突きつけてくるわけです


環境というのは、つまり、あなたの世界の事です。便宜上言うところの世界はひとつ! ではなく、世界とは、個々人によりすべて異なるわけです

あなたの見ているものが、即ちあなたの世界なのですから


沈みかけの泥舟みたいな私の修行もやっと終わりに近づきつつあるようなのです

そこで、声は聞こえて来ませんが、それが先ず私に告げたことは、断捨離せよ! だったのでしょう


自ずと環境が変わってしまうんですね


運気とは気が運ばれると書きますが、まさにモノで溢れ返った部屋には、良い運気が流れ込んでくるスペースはないのです





最後に


おまえだよ、おまえ

水のないプールのように

ゴビ砂漠に落とした

ひとしずくの水滴のように

愛にカツエテいるのは

おまえ自身なんだよ



そんなメールが来ていたことを

ご報告しておきます

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る