さて、話をしましょうか。黒のシャンタルのお話です

傭兵トーヤが過去を語るシーンから始まる物語。
どうして女神シャンタルの器である生き神シャンタルと旅することになったのか。

物語は別世界の話。女神たちが地上に残った世界。
最低限の登場人物たちによって、繰り返し語られる世の仕組みに、物語世界の知識は何の苦もなく私たち読者の身体に浸透していきます。
簡単に、物語の中に没入し、トーヤ、シャンタル、その他の人物たちに「共鳴」したり、つっこんだり、慰めたりしてしまうでしょう。

時に厳しく抗いようのない「託宣」に縛られながらも、基本的には優しい想いが溢れる世界が描かれています。
ゆっくり、じっくり、彼らと時を共にしてみてください。きっと最後に「面白かったよ」と言えば、シャンタルがこう返してくれます。
「そうなの! 面白いの!」

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