第四話 新学期一週間でテロリストに襲われる学校

「特異体質者共ォォ、黙って端によれやぁぁ!!」


「きゃぁぁぁぁぁ!!!!」


 場所は高校の教室、そこには手に銃を持ち、全身を黒い服で固めた男と、それに脅され怯える黒いクラスの女子。


 現在、カケルとヒトミの学校はテロリストに教われている。


 こうなったのは、ほんの数分前の事だった。









 _______________________


「カケル君。お昼食べよう。はいこれ、カケル君のお弁当ね」


「……ああ。ありがと」 


 カケルとヒトミは、教室で昼を食べようとしていた。


 その時、



《緊急、緊急。校内に不審人物の侵入を、確認全校生徒は速やかに体育館へ移動して、うわ!何だお前……》


 唐突に、放送をしていた声が止む。


《えーゴホン。俺はこの学校に侵入した不審者、というか、不審集団?まぁ、簡単に言うとテロリストだ。狙いはお前らのような特異体質者だ。全員その場を動くなよ、今から俺の仲間が各教室を襲う。抵抗しなければ傷はつけないさ。では賢い判断を》


 放送が終わり、次の瞬間。


「特異体質者共ォォ、黙って端によれやぁぁ!!」


「きゃぁぁぁぁぁ!!!!」


 黒い服に身を固め、覆面を被り、銃を持った男が一人入ってくる。


 それと同時に生徒の悲鳴が響く。


「おい!聞こえなかったか?さっさと端によれ!でないと……」


 男が銃を向け脅してくる。


 クラスの全員は指示通り教室の端へ移動する。


「よし、中々賢い判断だ。……おい、お前何故弁当食ってるんだ?」


 男がカケルに向かって言う。


「……?、 モグモグ」


 だがカケルは気にせず箸を進める。


「お前だよ、お前。おい、のんきに茶を飲むな」


「モグモグ、ゴックン。もしかして俺のことか?」


 カケルは自分のことを言われていると気づき男に問う。


「そうだよ!お前だよ!なんでこの状況で飯食えるんだよ」


「いやほら、腹が減っては戦はできぬって言うだろ。……ごちそう様でした」


 カケルは弁当箱をヒトミ渡す。


「あ、お粗末様でした」


 ヒトミは弁当箱をいそいそとしまう。


「おい、お前ら!そろそろ本当にぶっ殺すぞ!」


 怒鳴る男の肩にカケルは手を置く。


「なんだ、この手は?」


「いや、さっき言っただろ。腹が減っては戦はできぬって」


 男はカケルの言葉を不思議に思いながらも、手をどかそうとした、瞬間。


「ぐはっ!」


 カケルの手が男の顔をに直撃した。


「ぐっ、てめえなにを――ぐほっ!」


 カケルは続けざまに顔、腕、足と、様々なところに打撃を与え、男は膝をつく。


「この、野郎!!」


 男は銃を取り出しカケルに向ける。


「おい、今ならまだ、許してやる。土下座だ、土下座しろ。じゃないと……」


 パンっ!!


 っと、男は上に向け銃を撃つ。


 それにより、ひっ!と、カケルのクラスメイトは怯える。


 それにより男は調子に乗ったように笑う。


「さあ、早くし――」


 カケルは男の言葉を聞かず男の、元へ歩き出す。


 その顔には恐怖などなく、ただ自分の敵を排除しようとする思いしかない。


「お、おい。撃つぞ、本当に撃つぞ」


 そんなカケルに男は恐怖し銃を向ける。


「この、野郎!!」


 男は引き金を引こうとした瞬間。


「ぐえ!、ぐほっ!、ぐがっ!」


 その手に、カケルの手が足が攻撃をする。


 そして、思わず男は自分の腕を抑え銃落としてしまう。


「あ、しまっ―!」


 男は銃拾おうとするが、それより先に別の手が伸びる。


「これが無ければ、あんたは何も出来ないよな?」


「ヒイッッ!!」


 カケルはその手に銃を握り、男に突きつける。


「少しでも変な動きをしたら撃つからな。――さて、色々と話してもらおうか」


 その教室は、カケルの手により完全に掌握されたのであった。




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