第3話 女の敵にされた俺

紗菜と部室であった事はあっという間にバスケ部員、そしてクラスメイトに拡がっていった。

学校で俺は女子に避けられた。

授業中に隣りの女の子の消しゴムが床に落ちたから拾ってあげた。

すると「妊娠させられちゃう。」とか言われてショックをうける。

いったいどんな噂が広まっているんだよ?

まあ〜 どうでもイイヤ・・・


あんなに頑張っていたバスケだけど、俺が顔をだすと、なんかシーンとしてよそよそしくて雰囲気が悪い。

結局、俺は退部を選んでしまった。

あ〜 一つの誤ちで俺の高校生活から青春という言葉は消えたな・・・


仕方ないから勉強にうちこんだ。

今までの悔しさを勉強にぶつけてやった。

そうしたら俺は2学年の学年末テストではトップになれた。


春休みは学校に行かずに済んでいたので気が楽だった。

しかし、高校3年に進級する時に進路別クラスに分けられる。

俺は2年の時の女子があまり居ないクラスになる事が出来てホッとした。

進級し、周りの男子は普通に話しかけてきてくれるが、女子から俺に話しかけて来ることはやっぱりほとんど無かった。


ある日、岳から「瑠美がお前の事好きらしぞ!つきあっちゃえ〜!」とかひやかされた。

瑠美はクラスのムードメーカーで“何がそんなにおもしろいの?”って聞きたくなる程いつも笑っていた。

以前、俺が貧血気味であおい顔していた時、保健室まで付き添ってくれた。

そして「貧血、早く治ればいいね!」ってニコッと笑ってくれた事があって・・・

俺は単純だから惚れた。

たったそれだけで一目惚れしてしまった。

でも、今のハブられてる俺は何しても裏目にでる。

俺は少しずつ女子が怖くなっていた。

なんとか学年トップをキープしたまま大学受験を迎える事ができ、志望校に合格となる。

春からは大学生だ。理工学部で新たな青春がはじめられる・・・

こころ残りは一目惚れの瑠美に告白できてない事。

卒業式の日にコッソリ告白したら、やっぱり玉砕した。

「ゴメンね。付き合ってる人居るんだ。」

ってキッパリ断られた。

俺の高校生活は青春とは程遠いものだったな。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る