ふと、どこかへ行ってしまいたい人へおすすめします

僕は若かりし頃(サラリーマン時代)、ふと新幹線の駅前にたたずんで「ああ、このままこれに乗ってどこかへ行ってしまいたい」と思ったものでした。
この小説は、あの時の僕の願いを叶えてくれそうです。
新幹線に乗って居眠りから覚めると、知らない町に着いてしまいます。どうやらそこはこれまでいたのとは違う世界。しかし、微妙に理解出来ない方言、風習はどこか日本の地方集落を思わせ、旅の情緒も味合わせてくれます。
そして、随所に散りばめられたミステリーの伏線が、読書欲をそそります。
楽しい読書のひとときでした。

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