第11話 戦後 明るい時期 浮かれた頃

終戦後しばらく 復興期に入ると なんでも闇市で手に入り

浮かれた時代となりました


材木の取り扱いで成功を修めた祖父

崖などの難しい場所にも建物を建てるのも得意でした


そうして周りの父や次男の兄たちが大変身をしたそうです


祖父は一時的に 中州の歓楽街で ダンスホールの店スターを開き

ミラーボールが煌めく中 ダンスを楽しむ男女で溢れ


固い性格だった次男の兄は 髪型をリーゼントにして

アメリカ兵士風の衣装を着て 長いブーツをはいたそうです


時代的には横溝先生の金田一耕助の時代でしょうか それよりもう少しだけ先かも


美男子だったので よく似合っていたとの事


次女の姉も学校に通いながら ダンスに夢中だったそう


この時 父はまだ中学生でした


一時同居していた 青〇さんの娘さんは

この頃 小倉で進駐軍(アメリカ軍)の通訳をして

彼等相手にダンスを踊るなど 映画のような場面を繰り広げていたそうです


※後にアメリカに渡り ハワイのヒロに住みました

アメリカに行く当初 飛行機での移動は一般人は まだ禁止だったとかで

船でアメリカへ  映画で見るような リボンを見送りと出発側が互いに持ち

そうして出発したそうです ちょっとロマンチックですが やはり移動時間が長い



やがて 祖父は中州 歓楽街の華やかな店を閉め 工務店の仕事に専念します


けん盤が象牙で出来たピアノが残り 家に持ち込まれました

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