第1話 明日は雨が降る

 明日は雨が降る。ふと湿った空気のにおいがしてそう思った。


まぁ、天気予報は見てなかったから本当かは定かではないのだが、私の雨予報は結構当たる。ちなみによくわからないけどこころの雨予報もできるらしい。本当である。でも、ピンポイントで人物を当てることはできない。高校に入ったころから急にそうなってしまったため、この能力と思われるものの使い方がまだイマイチよくつかめていない。


 雨が降るのかがわかるのだが、正直私は雨は好きではない。というよりむしろキライだ。


 あの日、私が傘を忘れてなんていなければあんなことにならずにも済んだはずだったのに。


 あの日の私が能力に気がつけていたらきっと未来は違っていたはずなのに。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る