『百分de名著』で紹介された名著を百分だけ読む

総真海

はじめに

 何をやっても三日坊主。

 そんなわたしが「一年の計は元旦にあり」で今年のはじめに立てた目標、「今年一年 間に本を百冊読む!」。


 あれからもうすぐ五ヶ月。これまでに読んだ本はまだたったの3冊。このままじゃいけない。分かっちゃいるけど、なんだかやる気がおきない。コロナ禍でおうち時間は増えたのに。そういや去年の今ごろも緊急事態宣言が出てステイホームしてたな。あのとき読もうと思って買った本がまだ1ページも開かれずに部屋の片隅で「どく」になってる。


 この一年何をしていたの、わたし!

 また同じことを繰り返すの?

 いや、いつまでも繰り返したくない。

 変わりたい!


「百冊読んだら人生変わっちゃうかも?」


 目に飛び込んできたこの言葉。NHKの番組、『百分de 名著』のホームページをなんとなく開いたときのことだった。それは番組の司会を務める伊集院光さんの笑顔の横にあったキャッチコピーだった。


 え? ほんと? ほんとに変わる?


 ……。

 

 やってみなきゃ分からないじゃない!


 よし、さっそく読むぞ、どれKindleで検索だ。順序よく放送第一回目の作品からだ、ええと何て本だ?


 ニーチェ著『ツァラトゥストラ』。


 ツァラスト、違う、ツァラツトラス……。


 発音もできない本を最後までちゃんと読めるのか? 無理じゃない? なんかもう諦めたくなってきた。


 でも。


 もうNHKオンデマンドの見放題パックにお金払っちゃったじゃん! せっかく読むんだからより理解を深めるためにこの番組見ようってほんの10分前まで思ってたじゃん、自分! せめて今月だけでも課金した990円分の元とるために頑張ろうよ、ね? 分かった? ていうか分かれ、自分!


 みたいな心の葛藤がありまして、結局次のようなマイルールを作りました。



マイルール


 その1

 特に予備知識を入れずにとにかくその作品を読んでみる。集中するため読書時間は番組時間と同じ百分。序文や「改訂にあたって」などの部分は読み飛ばしてOK。本文を重視。


 その2

 百分間読んだあと、『百分de名著』を見て作品への理解を深める。そしてあらためて続きを読みたくなったら読む。そうならなかったら次の作品に進む。


 何事も無理は禁物、そして継続は力なり。とにかく第一目標は「百冊読む(最後までとは言ってない)」なんだから。


 さて、この挑戦、どうなりますことやら。

 自分でも予想できません。

 ですがとりあえず、一度使ってみたかった言葉。


 次回(があること)をお楽しみに!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る