第21篇どんな気持ちだろう、今

電車の音がガタンゴトン鳴り響きます

夜が明けていく青い空を見つめてると

私は得も知れぬ感慨を覚えます


白い窓の開放感をものにすれば

わたしは空も飛べる気分です


淡い想い出に流されると

今でも夏の棘に突かれる気分

いつでも仕事に追われ

言い訳するほど気概もなく

恋愛するほどゆとりもなく

酒に頼るほどのストレスもない


だったらあの頃の想いは

時折体を擦り抜ける

時折顔を叩く

風の透明感の中に消えてしまうのか


今年もせつないような

面倒臭いような

そんな季節がやって来ました


寝苦しい日々を越え

不意に扇風機より

エアコン漬けのだべり感


懐かしくも輝ける日々なんて儚いけど

ずーっと続いていくものなんて

そんなに沢山ないのだから……


娑婆の空気は張り詰める

雑踏の中に憩いを求める

季節の移り変わりの梅雨

私のあの頃の想いは

なんとなく降り続ける

なんのことはない雨の中に

流されてしまうのだろうか


いつでも音楽には救われる

明かりを消した部屋にバラード流れ

心が洗われるような安堵感


電車の音がガタンゴトン鳴り響きます

今日も朝日は微笑んでます

私は靴紐を結び直し

いつものように家を出る

明日は線香花火か

紫陽花あじさい


2021(R3)6/7(月)

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