山生活4年目
山に入って4年ともなると大分余裕を持って生活出来るようになってきた。
周辺の状況も大きく変わってきたし、ここらで一つ状況を整理したいと思う。
まずはなんと言っても家だ、家を完成させた。人によっては家?ちょっと大きな犬小屋じゃないの?とか言うかも知れないが、誰もいないんだし住んでるやつが家と言ったら家なんだ。
テントはまだ多少は使えるので念の為に畳んで保管している。
そして家の前には大きな畑が広がっている。去年から耕し始め、少し前に種を撒いた。にんじん、キャベツに玉ねぎ、ほうれん草などいろんな種を持ってきてある。
トマトとジャガイモは少し大きめの割合を締めて撒く予定だ。今が何月なのかもわからないが大体の気温でなんとなくわかるようにもなってきた。今ならそう間違えることもないだろう。
畑の横に屋根付で竈なんかもこしらえた。
今までは焚き火にフライパンでなんとかしていたが、最近食事事情も向上してきたのでならばと急遽作ったのだ。と言っても石を積み上げただけのなんちゃって竈だけどね。
おいおい改良していくつもりだ。
貯め池も作った。まぁ穴を掘って周りを固めただけだが、雨の日に水が貯れば畑の水やりも楽になるので畑に合わせて作ったのだ。
家のうらにも穴を掘っている。こっちは一応トイレだ。屋根もある。
今まではその辺で軽く穴掘って埋めていた。やってることは変わらないが一応定位置ということと、屋根があるので生活環境の向上ということで。
肥溜め?…やらないよ?
修行の方も進んでいる。
始めこそ100回ずつだった突き蹴りが今では500回ずつに増えている。威力もかなり上がっているように思う。木がミシミシ言ってるからね。フフ。
最初の方は血まみれの拳になりながら100回到達できない日々が続いたが、今では格闘家の四肢と遜色無いように思える。
座禅もかかさず行っている。
最近では技のイメージも固まってきてそろそろ技の修行にはいっても良さそうだ。
なぜならそう、気というものがなんとなくだがわかるようになってきたのだ。
ついに頭がおかしくなったとかじゃぁない。確かに気という存在を感じ取れるようになってきたのだ。練磨してきた身体に宿ったものなのか、もしくは最初から身体の中にあったものなのか、はたまた両方か。
とにかく修行の末ついに気を感じ取ることに成功した。
やっとスタートだ。自分の計画はここから加速していく。
そういえば食事事情の向上と言ったが実はついに
魚をゲット出来るようになったのだ。
気配を殺し川に近づけるようになったことで警戒なく魚が釣れるようになったのだ。
しかも森に入ればものの30分で木の実やキノコをどっさりとゲットできる。
既に木の上さえも飛び回る自分にとってもう自分ちの庭と称してもいいかも知れない。
木の上を飛び回ってると鳥の姿も良く見かけるようになる。
焼き鳥が食えるようになる日も近いのかも知れない。
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