イラスト ひと目でわかる庭木の剪定 基本とコツ

 「イラスト ひと目でわかる庭木の剪定せんてい 基本とコツ」(内田均/家の光協会)を読み終えましたので、思いついたことを書いていきます。

 ちなみにこの本は、自分の枝の切り方が不安になって購入しましたが、その目的に適う内容でした。

 いろいろな草木が紹介されているのですが、機会があればガマズミを育ててみたいと思いました。

 あとは読んでいて、土壌を勝手に改良してくれるモグラ型ロボットが登場しないかなとも夢想しました。


〇自然


 「木は自然の状態で育てるのが一番」という意見に対して、作者は次のように反論しています。


・木を自然のままに放任したら、適応力のある樹種は大きくなりすぎて、そうでない樹種は淘汰されてしまう。

・1本の木が大きく枝葉を広げ、根を地中いっぱいに張ったのでは、他の木が育たなくなる。

・枝葉が茂りすぎると、内部の枝が枯れたり、病害虫に侵されやすくなる。


 反論の通りだと思います。

 日本人が美しいと思う「自然」の雑木林は、人の手によってつくられた「人工物」です。

 一度は人間の手が入っています。その事情は欧州も同じです。



〇木が人間だったら


 私は散歩をしている時に樹木を見て、これが人間だったら気持ちが悪いなと、その姿を想像することがあります。

 太い枝を手足に見立てるのですが、剪定用語に更新という言葉があります。

『木を若返らせる目的で、古枝をつけ根、または途中から切って、その部分から新しい枝を発生させること』

 人間で言えば老化した手足を切って新しいものを生やすようなことをしなければ、樹木の中には花や実がつかなくなる種類もあります。

 また、不要なつぼみ、花、果実を摘み取らないと衰弱してしまうこともあるそうです。

 野生の犬猫よりも飼われているものの方が長生きしますが、草木も同じです。

 人間の役に立つ代わりに適切な管理を受けて長生きするというのは、不自然ですが美しい関係かもしれません。

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