本の感想:哲学・宗教・マンガ

青切

哲学

「ソクラテスの弁明 クリトン」再読

 「ソクラテスの弁明」は各社から出版されているが、岩波文庫の訳がいちばん好みである。訳者は久保勉。

 あとがきもよい。阿部くんはひどいやつだ。


 「ソクラテスの弁明」は、私が好きな「小説」のひとつであり、何年に一度かは読み返している。

 伊勢物語、論語、「さようならギャングたち」も数年周期で再読している。


 「ソクラテスの弁明」の内容について、いまさら私が語りたいことはない

 本やインターネットで調べてもらいたい。

 その代わりに、文章全体がすばらしい「小説」のうちで、とくに好きなしょをふたつ紹介する。


・死刑宣告をされた直後のソクラテスの弁

『恐らくそれはこうなるより外なかったのであろう、そうして私はこれで結構なのだと思う』(№786/1964)


・「である」の使い方が好き

『諸君 、それにもかかわらず 、それは私のいう通りなのである 。ただしかしそれを諸君に信じさせることが容易でないのである 。その上に私は 、自ら何らかの罰に値する者であるなどと考えることには慣れていない 』

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