3-5
それはそれとして、深雪の方も思っていたより、さっぱりした顔をしている。
もっとぐずって泣いたりするんじゃないかと、不安なぶぶんもあっただけに意外だ。
「えへへ。護くんと結婚かぁ」
「言っとくけど、きちんとメシ食って可愛くなったらだからな!」
「分かってるもん! それまでお母さんに貸してあげるだけだもん!」
「うふふ。それじゃぁ、お言葉に甘えて護君いただいちゃうわね」
あと片付けをするから先にお風呂に入ってほしいと言われ――
俺は準備するために部屋に向かったのだった。
*
それほど広くもない普通サイズのユニットバス。
まぁ、一般家庭ならこんなもんだろう。
ボディーソープは同じものを使っているみたいだがシャンプーとリンスは別々に使っているみたいだ。
俺は、念入りにもほどがあるだろう、というくらい隅々まできれいに洗ってから湯船に浸かった。
このままここで春子さんを待つというのも悪くないだろう。
今のところ、夏美による妨害もないしな!
――って!
まったくにもって、いまさらながらだが大丈夫なんか俺!?
春子さんの、アソコ見て吐いたりなんかしたら、幻滅されるどころか、今夜のお楽しみすらなくなるぞ!
ここは部屋に戻って、明かりを消してから、相手に任せるってのが無難なんじゃないのか?
なにせ、相手は一児の母親だ。子作りのプロと言ってもいい。
下手にカッコつけて大失敗やらかすくらいなら、お任せコースを選択すべきだろう。
「護君入るわね~」
遅かったー!
あまりにも、ゆっくりし過ぎた。
慌てて春子さんを見ないように顔をそむける。
「ちょっと~! いまさら恥ずかしがるとかしないでよー」
「あ、いえ、その」
「それともなに? 朝のアレは冗談だったとか言うつもりじゃないでしょうね!」
うっ。春子さんの声に怒気がふくまれている。
これは、まずい展開だ。
ま、まぁ、いくらなんでも大事なとこくらいは隠してるだろうし。
見ても大丈夫だろう。
「――っ!」
どこも隠してなかった、見たくない部分までハッキリと……って、あれ?
「なんか、思ってたよりも普通ですね」
「ちょっとー! 今度はバカにしてるの?」
「あ、いえ、普通に感動してるだけです!」
「ホントにー?」
ジト目での視線がヒシヒシと突き刺さる。
にしても、不思議だ。きちんと手入れされているからだろうか?
一樹の時は、あれほどまでにダメだったはずの物が全然嫌じゃない。
むしろ、ウェルカムってな気分である。
もしかして、夢の中なら大丈夫ってことなんだろうか?
江藤さんにかんしては、さっぱり分からないが。
少なくとも、ちあきは、つるつるだった。
「スイマセン、なんか急に緊張してきちゃったみたいで……」
「ふふふ。それはそうよね。で~も、安心して。きっちり私がリードしてあげるから」
「あ、はい! おねがいします!」
「ふふふ。ホント、朝とは別人みたいに可愛いのね」
ゆっくりと近づいてくる春子さん。
とても母親には見えない綺麗な身体つきに胸が高鳴る。
「ね、立ってみて?」
「は、はい!」
言われるままに立ち上がると、春子さんの視線が下に向く。
俺の、発射準備がととのったモノを見て嬉しそうな笑みを浮かべる。
「あら、あんなにちっちゃかったはずなのに、ずいぶんと立派に育ったものね」
「そ、そうでしょうか?」
「うふふ。自信もっていいわよ。で~も。深雪とする時は、ゆっくりしてあげてね。さすがに、このサイズをいきなりは苦しいと思うから」
「あ、はい。わかりました。善処します」
だめだ、緊張しすぎて声がうわずっちまう。
「ふふふ。大丈夫、もっと肩の力をぬいて。私がきっちり教え込んであげるから……ね」
そう言って、春子さんは舌なめずりをして俺に抱き着いてきた。
むにゅっと、柔らかい胸が押し付けられ――
唇が近づいてくる。
本気のキスをされる――!
そう感じて、思わず目を閉じた瞬間だった。
足元から何かが崩れ去るような感覚がして――!?
「って! ちょっと! 護君!?」
春子さんが呼んでる!
*
これからって時に何しやがる!
夏美のヤツか!?
どうして、こうも間の悪い時に起こすかな!
もんく言ってやろうと思って目を開けると……?
あれ、どこなんだ、ここは?
黒いパンツもなければ、眠気も襲ってこない。
――ってか!
「くさっ!」
なんだこの臭いにおいは!?
それに体中がかゆい!
ドンドンと、何かを叩く音がする。
「
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