第36話 ***カイザーのドSが入ります

「ではお前が変わりにその役目をすると言うんだな。やってもらおうか」


そう言って立ち上がり、カイザーはソファーにどかりと座り直した。


「こい」


ローズマリーが宰相がいることを気にしていると、


「はっ!娼婦は誰がいても気になりはしない。子種を腹に入れたと言われてはかなわんからな。娼婦がいる時は誰かしら控えてるぞ」


ぐいっと手を引っ張られ床に足をつく。あっと声を出すとソファーにくつろぐカイザーの足元に跪く形になった。

ローズマリーの顎をくいっともち妖艶な笑みを浮かべ長い指で唇を撫でた。


「ここで咥えて子種をだすんだ、口をあけろ」


カイザーは服を脱ぐこともなく、カチャカチャとベルトを外しカイザーの雄をだした。

かぁっと顔に熱があつまり、目をそらしてしまうと、


「舐めておおきくするんだ。やれ」



「……っはい……」


 恐る恐るカイザーの雄に指を這わせ口を近づける。

チロリと先端をなめると、口にしょっぱい味が広がった。まだ大きくなっていないそれを口に含むと、だんだん質量がふえてきた。


「んっ……ふぅ……んん……ぅん」


 ぴちゃぴちゃと執務室に水音が響きローズマリーの耳を犯した。

 初めての行為だったが、からだが熱く疼いて足を擦り寄せた。口の端からだらし無く漏れる唾液が鎖骨に糸を引いていた。


「裏も舐めろ……舌もつかえ」


 言われた通りに必死に舐めるローズマリーをカイザーは頭に手を置き見下ろしていた。

上目遣いでカイザーを見ると熱をもった瞳にローズマリーは歓喜をおぼえた。わたくしで感じてくれている。

いつも冷たく私を見ることのない瞳が私だけを写している。そのことに胸のなかは幸福感でいっぱいになった。ぴちゃ……ぴちゃ……っとなめていると口の中に苦味が広がり眉を寄せる。


「んん……ふぁ……」

「奥まで加えろ……かむっなよ……っだすぞ……」


頭を両手で支えられ無理やり上下させられる。


「んぶっ……んぐ……ぐぅ……んん……ふ」


顎が外れそうなくらい大きく熱くなったそれは喉の奥を叩きつけびくりとはねた。それと同時に青臭い液体が口の中に大量に放たれた。ごぼっとあふれた精液が口の端からこぼれごほごほと噎せる。


「ぐっ……ふぁ……」



「のめ。俺の子種だ」


ぐいっとあごをもちあげられる。

こくんと飲み込むと

カイザーは口の端をあげ笑い


「良くやった」


と頭を撫でた。

ローズマリーは信じられない気持ちだった。こんな娼婦のまねごとなんて……と。

だが、カイザーに触れることができた喜びのほうが大きかった。

ローズマリーはもう、それでもよかった。カイザーは私の唯一だから……と。



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