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じゃがいも

 カレーや肉じゃが等に使われるジャガイモは、16世紀末期ごろ、オランダ人によって持ち込まれたとされる。原産地は 中南米。時は まさに大航海時代であり、ジャワ島のジャガダラを経由して日本に伝わった。

 ちなみに、オランダはプロテスタントの国であり、この地域を従来 支配していたポルトガルはカトリック。豊臣秀吉の時代からカトリックの国とは敵対関係になっていったことから、その関係もあってオランダ人が伝えたものと推定される。ちょうど この時期から、オランダは東南アジアで勢力を拡大させていた。

 ジャガイモは 船乗りに重宝されているが、その所以は保存性が高かったからとされる。が、ビタミンC不足から起こる壊血病対策ということもあったかもしれない。この時点で、ビタミンCが血管の壁を作るのに欠かせない栄養素だと分かっていたとは考えられないが、16世紀後半までには経験則からジャガイモを食べると壊血病にかからないという知見ぐらいはあったのではないだろうか? また、船倉で保管するのに ジャガイモは適していた。ジャガイモは日光に当たると芽が出て有毒成分であるソラニンが生成された。

 なお、ジャガイモが地下茎で、サツマイモは根っこ。サツマイモも、ジャガイモとほぼ同時期に日本に伝わっている(中国経由)。


 ジャガイモはナス科ナス属の多年草で、3ヶ月ほどで成長し、2回から3回収穫できるが、連作障害が発生しやすいという問題点も抱えている。アイルランドでは1840年代にジャガイモ飢饉が起こり、大勢のアイルランド人が北アメリカに移住しているが、ひょっとすると、このことも一因としてあったのかもしれない。もっとも、古くから連作障害の危険性は認識されていたとはされているが…

 種類として有名なのは男爵イモやメークイン。前者はデンプン含有量が多くホクホクした食感が得られる反面、長時間煮ると煮崩れしやすく、後者は煮崩れしにくいため煮込み料理に適している。

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