第30話避妊手術に連れて行ったら・・・

30,避妊手術に連れて行ったら・・・


早速、黒っぽい猫の方を先に連れていくことにする。


子犬用のキャリーバックに入れて車に乗せる。


野良猫であるため性別も年齢もわからないしなど


云々を説明し書類を書いて猫を預けて帰って来る。


手術は今日中にしてくれるという事なので明日


ニャンコちゃんと入れ違いに迎えに行くことにした。


そのまま仕事に行くと動物病院から電話があったという。


何かしらと思いながら電話をするとあの猫は既に去勢済みの雄だったから


引き取りにくるようにとのことだった。


電話を切りながら私の頭の中は混乱していた。


じゃああのお腹の大きさは何だったのだろう。


てっきり妊娠しているのかもと心配していたのに…結果的には良かったが。


次の日ニャンコちゃんを連れて黒っぽい猫を引き取りに行った。


動物病院の先生は私がお腹が大きいかもしれないと言った言葉で


雄雌も調べないで麻酔を打ち、さあ手術という段階で雄であること、


しかも去勢済みであることがわかったと言い訳をしたり謝ったりした。


きれいな手術ですよとも付け加えて言った。


麻酔は打ったので麻酔代は除いてお金は返してくれた。


入れ替わりに二ヤンコ預ける。


今度は先生が直にニャンコを受け取り確かにメスであること


、たぶん二、三歳位であろう事を確認してくれた。


今度は間違いないだろう。


黒っぽい猫を家に連れ戻って庭に放してやると以前よりも慣れて


足元にまとわりついてくる。


わざと私の行くてをふさぐかのように目の前に横になってさすれと催促する。


さすってやると今度は腹を出して来る。


犬ならば安心しているよというサインなのだが単に腹をさすれという甘えなのか


、良くはわからなかった。


この日を境にこの黒っぽいねこは近所の人にまで甘えるようになった。


以前は人の姿を見ると逃げて縁の下や車の下に入り込んでしまって


出てこなかったものだが変われば変わるものである。


よく見れば濃い灰色をしている。


険しかった目つきも優しくなり始めている。


オスだと思って見ればこの目は凛々しい目に見えてくる。


これでニャンコちゃんと仲良くできれば尚更良いのだが・・・


ニャンコちゃんは翌日に迎えに行くとお腹の所の毛を剃られ何針か縫い跡があった。


痛々しい傷跡であった。


余り動かないようにキャリーバッグに入れたまま居間に置く。


傷跡が気になるのか痛みがあるのかなめてばかりいる。


傷跡が化膿しないように化膿止めをもらっているので


嫌がる口をこじ開けて薬を喉の奥に詰め込んでやる。


口が大きい分だけ犬の方が薬は飲ませやすいようだ。


元々、このニャンコはお嬢様育ちらしく閉じ込められているのに慣れているので


あまりストレスを感じないらしい。


一週間位は様子を見るためにキャリーバッグの中で養生させておく事にした。





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