第5話縁側に置いてある餌を食べに来る

    5、縁側に置いてある餌を食べに来る。



 翌三日の日も私と猫の関係は変わらなかった。


猫は一日中庭にいるという風でもなく、基本的には食事の時間に縁側に


置いてある犬の餌を食べにくるらしい。


糞などの排泄は隣の畑などでやっているらしく庭にはなかった。


餌を食べにくるだけなら今までに何匹となくいた。


餌を食べているのは猫だけではなく鳥もいた。


ヒヨドリなどは礼儀正しく?餌をくちばしに銜えると、


すぐ傍にある犬舎の金網の上に止まってコンコンとくちばしで叩く。


まるで、もらっていくよ・・・と言っているかのように


一時、あまりにも近所の飼猫や野良猫が餌を食べに寄って来るので


十八キロ入りの餌袋の口を閉めることにした。


ところがそんな事で諦める輩ばかりではない。


猫がやるのかネズミがやるのか犯人は定かではないが袋の下の方をかじられて


そこから日常的餌が零れ落ちるという事になってしまった。


これでは何のために口を閉めたのかわからない。


こういう結果になるのなら最初から口を開けておいた方が被害が少なくてすむ。


という訳で餌袋の口はいつもオープンで近所の猫の餌場となる結果になった。


だから、この猫がいつも私の家の庭をうろついていてもすぐさま野良猫とは言えないのである。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る