第28話 ヴァン伯爵の本性

身体が回復すると間もなくの事・・ 



夜・・風呂に入れられて後


ヴァン伯爵の寝屋に連れてこられた


「御身体の御加減はいかがですエリンシア姫?


ところで流産した子は黒の王かリュース公の子か?」


「テインタル王女はご無事なのですか?」

「今はね 無事でいてほしいなら 言う通りにする事だ・・」


「?」


エリンシアに近づく・・エリンシアの顔を指先で持ち上げ

ヴァン伯爵はくちづける


「いや!」


「おや? 逆らうのか? いいのか テインタル王女がどうなっても?」


「先月 初潮を迎えたという・・もう立派な娘だ」


「テインタル王女は まだ12歳です!」


「ふふ・・あの美貌の黒の王妃譲りの美しい少女だ」舌舐めずりをする


「やめて!お願い!」

「では・・逆らわない事だ エリンシア姫」


エリンシアの服に手をかえて 彼女の腰布を緩めて 服を脱がす


「白の宗主の側室でもあったと聞く 楽しませてもらうぞ」

エリンシアの瞳から涙が零れ落ちる・・


抗う事も出来ずに 一夜をヴァン伯爵と過ごし その次の朝


「そうだ・・楽しませてくれた褒美だ」

そう言って 小箱を渡す


エリンシアの小箱 リアンに貰った金の髪飾りにエイル達の小さな絵や手紙の数々が入っている


小箱を抱きしめるエリンシア 身体が震え 涙がとめどなく流れ落ちる

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