第27話〜退治…?

ソイツにぶつけるが、まるで何もなかったように植木鉢が落ちていった。しかし動きは止まっているようだ。


「通過…というよりかは透けていった…」


ソイツはまたブツブツと言っているようだ。だが、先程のよく分からない言葉よりハッキリと聞こえてくる。


俺は耳を澄ますが辺りが花の匂いのような、甘くて酸っぱい匂いが鼻に入ってくる。この匂いはさっきの炎華の部屋モドキで嗅いだ匂いに似ている。


「気持ち悪くなってきた…」


ずっと嗅いでいると頭が痛くなってくる。早くここから逃げたいのに、足が思ったように動かない。足の血流が止まっているみたいだ。


そして、ソイツの繰り返していた言葉がハッキリと聞こえた。


「██…██…炎華…」


俺は目を見開く。やはりコイツは炎華と何かしらの関係があるのだと分かった。そして急激な眠気…最近寝不足だからか、はたまたコイツがそうやって誘導させているか…


もう、どうでもいい。今は寝たい。

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