TURN13:ライバル激突!【後編】

遊太

HP:600 AC:3 手札:2枚

フィールド:エレメンタル・マジシャン


大和

HP:4000 AC:0 手札:2枚

フィールド:銀河の連打竜+ギャラクシー・アーマー 怪光竜


「…俺の手札にお前のモンスターを倒せるカードはない」

(んえ?もしかして事故っちゃった?こんな肝心な時に!?)

「だけど…希望はまだある!!マジックカード『魔鎖鬼の壺』発動!」

「山札から2枚ドローする、手札増強カードか…!」

「このドローに全てをかけるぜ!」

(俺の命もかかってるんでマジでお願いしますよ主人公様!!!)

「ドロオオオオオオオオ!!!」


AC:3→2

手札:1→3


\カン☆コーン/

(なんだ今の効果音?あと引いたカードがめっちゃ光ってる…ってことは?)

「よし!来た!エレメンタル・マジシャンはあらゆるエレメントを持つモンスターと絆で結ばれている!行くぜ!魔術師の伴竜を召喚!!」

 エレメンタル・マジシャンの杖の中から翼の生えた小さな竜が現れた。


『魔術師の伴竜』

下級 タイプ:風 分類:ドラゴン 攻撃力:500 防御力:500


「何!?ACを使わずに召喚だと!?」

「魔術師の伴竜はエレメンタル・マジシャンの仲間の一人!エレメンタル・マジシャンがフィールドに存在する場合、AC無しで召喚できる!」

「だがそんな貧弱なモンスターでは俺の銀河の連打竜は倒せん!」

「まだまだ終わりじゃないぜ!進化召喚!!魔術師の伴竜よ!『ダブルヘッドドラゴン』に覚醒せよ!!」

 小さな竜の身体は大きく成長し、二つの首を持つドラゴンへと進化する!


AC:2→1

『ダブルヘッドドラゴン』

中級 タイプ:風 分類:ドラゴン 攻撃力:1900 防御力:1500


「進化したか…しかし!俺が前のターンに召喚した怪光竜は1ターンに一度だけ、相手の攻撃対象を変更させる効果を持つ!」

(ギャラクシー・アーマーを装備した連打竜の防御力は2300、エレメンタル・マジシャンなら突破できるが、ダブルヘッドドラゴンでは突破できない。エレメンタル・マジシャンから攻撃すれば怪光竜を壁にしてかわされるし、ダブルヘッドドラゴンから怪光竜に攻撃しようとすると今度は連打竜で返り討ちにされる…)

「確かに厄介な布陣だな。だがこれで終わりだって誰が言った!?」

「…何だと?」

(そうだ!ダブルヘッドドラゴンとエレメンタル・マジシャン。この2体は確か…!)

「俺はエレメンタル・マジシャンとヘッドドラゴンでエクストラゾーンを展開!!」

 2体のモンスターがデュエルガジェットの中に吸収され…光へと姿を変えたモンスター達がガジェットから天に飛び立つ!

「風のエレメントと心を一つに!竜と共に天を舞え!」

 天空よりダブルヘッドドラゴンに乗ったエレメンタル・マジシャンが飛来する!

「エクストラ召喚!いでよ!!エレメンタル・ドラゴンマージ!!」

「はあっ!!」


『エレメンタル・ドラゴンマージ』

エクストラ タイプ:風 分類:魔術師 攻撃力:2600 防御力:2400

召喚条件:エレメンタル・マジシャン+風タイプ中級ドラゴン


(乗っただけエクストラ!アニメでも出てきた奴だ!!)

「裏側カードを1枚出すぜ!」


AC:1→0

裏側カード:1枚


「素材モンスター1体を墓地に送って、エレメンタル・ドラゴンマージの効果発動!こいつはエレメンタル・マジシャン自身とダブルヘッドドラゴンの2回攻撃、合計3回連続で攻撃できる!」

「3回連続攻撃だと!?」

「そっちが連続攻撃で来るならこっちも連続攻撃のお返しだ!エレメンタル・ドラゴンマージで銀河の連打竜を攻撃!」

「怪光竜の効果発動!攻撃対象を怪光竜に変更させる!」

 銀河の連打竜に噛みつこうとするダブルヘッドドラゴンだったが、その前に怪光竜が姿を現す!ダブルヘッドドラゴンは怪光竜をかみ砕く!

「ちぃっ!」


エレメンタル・ドラゴンマージ 攻撃力:2600

怪光竜 防御力:1200

大和 HP:4000→2600


「2回目の攻撃!!銀河の連打竜を攻撃!!」

「ギャラクシー・アーマーを墓地に送ることで破壊を無効にする!くっ!」

 ダブルヘッドドラゴンは銀河の連打竜の鎧を破壊する!


エレメンタル・ドラゴンマージ 攻撃力:2600

銀河の連打竜 防御力:2300

大和 HP:2600→2300

銀河の連打竜 攻撃力:2500→1700 防御力:2300→1500


(よっしゃ!ギャラクシー・アーマーが破壊されたことで銀河の連打竜の攻撃力と防御力も元に戻った!!)

「3回目の攻撃!エレメンタル・ドラゴニック・バーニング!!」

 虹色の杖から竜の頭の形をした風の魔法が放たれ、銀河の連打竜を破壊する!

「うおあああッ!!」


エレメンタル・ドラゴンマージ 攻撃力:2600

銀河の連打竜 防御力:1500

大和 HP:2300→1200


「よし!銀河の連打竜は倒せた!ターンエンド!!」

(仕留めきれなかったか…大和の残りHPはあと1200だが、遊太も残り600しかない。次のターンで大和がエレメンタル・ドラゴンマージを倒せるかで勝負は決まるな…頑張れ遊太!何とか耐えてくれ!)

「…俺のターン!ドロー!!」


遊太

HP:600 AC:0 手札:0枚

フィールド:エレメンタル・ドラゴンマージ

裏側カード:1枚


大和

HP:1200 AC:3 手札:3枚


「俺をここまで追い詰めるとは…流石だと褒めてやりたいところだ。だが!!春奈を救うため!俺は負ける訳にはいかない!!」

「大和…」

「マジックカード『死者復活』を発動!」

「死者復活だって!?」


AC:3→2

『死者復活』 マジックカード

自分の墓地のモンスターを1体選び蘇生する。

※蘇生:墓地のモンスターをフィールドに召喚すること。ただしゲーム中一度もフィールドに出ていないカードは蘇生できない。


「蘇れ!幻影竜!」

 地中より幻影竜が姿を現す。


幻影竜ミラージュ・ドラゴン

中級 タイプ:光 分類:ドラゴン 攻撃力:1700 防御力:1400


「あれ…?銀河の連打竜じゃないのか?」

(墓地から蘇生した場合は素材カード付かなくて攻撃力落ちるから、幻影竜の方を選ぶのは妥当だわな。それに…)

「貴様は俺の切り札で葬るしかないようだな…見せてやろう!」

 周囲が暗くなり、幻影竜は暗闇の彼方へ飛び立つ。

「この感じ…来るのか!大和の切り札が…!」

「銀河を統べる竜の王よ!その光の翼で宇宙の闇を葬り去れ!!」

(うおっまっぶし!)

 進化したドラゴンが宇宙より襲来する!その身体はまるで宇宙に浮かぶ星々のような美しい光を放っている。

「進化召喚!光臨せよ!銀河の帝王竜!!」

「ギャラオオオオオオオオオオン!!!」


AC:2→1

銀河の帝王竜ギンガ・カイザー・ドラゴン

上級 タイプ:光 分類:ドラゴン 攻撃力:3000 防御力:1500


「銀河の帝王竜…!」

(か…かっけえ…って見惚れてる場合じゃなかった!これ遊太やばくね?)

「銀河の帝王竜の効果発動!召喚に成功した時、エクストラモンスター1体を破壊する!!カイザーブレス!!」

 銀河の帝王竜のブレスがエレメンタル・ドラゴンマージを焼き払う!

「エレメンタル・ドラゴンマージ!!」

「これで貴様を守るモンスターはいなくなった!バトルだ!!銀河の帝王竜で切藤遊太にダイレクトアタック!!」

 銀河の帝王竜は大きく口を開け、全てを薙ぎ払う光線を放つ!!

「破滅のギャラクシーストリーム!!」


銀河の帝王竜 攻撃力:3000

遊太 残りHP:600


(この攻撃が通れば遊太の負け!すなわち俺が死ぬ!!だが遊太には伏せカードがある!ミラバリだといいな!てかミラバリであってくれー!!)

「くっ…ここまでか…」

(え?マジ?あの反応見た感じミラバリじゃない?俺死ぬの??)

「だけど俺だって友達のため!負ける訳にはいかないんだ!カウンターカード発動!!『相コ打ち』!」

「何…だと!?」

「この戦闘で発生するダメージは半分になり、互いにダメージを受ける!!3000ダメージの半分…1500ダメージお返しだああああ!!!」

 銀河の帝王竜の攻撃は暴発し、フィールドに大爆発が起きる!

「うわあああああああ!!!」

「ぐおおおおおおおお!!!」


遊太 HP:600→0

大和 HP:1200→0


「両者同時にHP0…」

 爆風で吹っ飛ばされ、仰向けに倒れていた遊太と大和が立ち上がる。

「ちっ!引き分けか…」

「くー!今回こそは勝てると思ったんだけどなー!」

「えーっと…この場合俺はどうなるんです??」

「ノーカウントに決まってるだろう!遊太!もう一度やるぞ!!次こそは俺が勝つ!」

「俺だって負けねえ!!」

「ええ…マジで…」

 と、その時であった。地面が大きく揺れだしたのだ。

「な、なんだ!?地震!?」

「…!上をよく見てみろ」

 大和が指差す方向を見る二人。そこにいたのは…

「あの巨大なモンスター…確か!?」

戦闘機械の巨人バトル・ギア・ゴーレム…!ダークワールドの戦闘員が使うモンスターだ。ついにこの街まで侵略を始めたのか…!チッ!!」

 身体中を古びた機械で武装した巨大モンスターの元へ大和は走り出す。

「あ!待てよ大和!!…タカシ!俺達も行くぞ!!」

「え、あ、はい」

 大和を追って走り出す遊太。タカシも遊太を追いかけ走り出した。

(このシーン…前世で見たアニメでも確かあったぞ。遊太がダークワールドの幹部と戦う…いわばボス戦。言うまでも無く重要エピソード!!)

 そして事の重大さに気づいたタカシは驚愕の表情を浮かべる。

(まさかこの重要エピソードに俺、巻き込まれるの!?生きて帰れるのか…!?)


To be continued…

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