番外編鬼の第七師団編

師団長の生い立ち

それは私が噂で聞いた師団名だ。その師団は上陸戦や奇襲を得意としていて敵艦に急接近して上陸艇で船内に侵入してそのことごとくを撃ち破ったともっぱらの噂だ。師団長である古賀辰巳(こがたつみ)は辰という名と容赦なく返り血を浴びながら敵を薙ぎ払うその鬼の如き形相からレッドドラゴンと呼ばれていた。そんな凶暴そうな彼だが一部では部下思いの優しい人柄だと言われている。今回はそんな優しく凶暴な彼の話だ。


古賀が生まれたのは統合戦争が終わってからのことだった。まだその頃は戦後の混乱が続いており食料の奪い合いなど各地で小競り合いや抗争が続いていた。そんな時彼の両親は盗賊に殺されてしまった。それは彼が5歳の頃だったそうだ。その後、盗賊たちは彼を売り飛ばした。これが古賀をブラッドドラゴンと呼ばれる残忍な軍人へとさせるきっかけになったのだろう。彼は家族というものを知らなかった代わりに彼は憎しみと生きる術だけを知っていった。

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