街と僕

今日も人工物だらけの街が

僕らを包み込んでいる。


目に見える建物たちはみな

真っ直ぐで正常なのに

僕らの中身はどうしてこんな歪んで汚い。


街の隅っこに置き去りにされた青春が

四月の風に吹かれて、また舞い上がるだろう。



今日も欲望だらけの感情が

僕らを包み込んでいる。


目に見える大人たちはみな

真っ直ぐな眼差しを向けていて


でも、なんだか固定観念とヒモで

結び合わされているような感じで


街の隅っこに置き去りにされた孤独さえも

忘れ去ったようだった。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る