第11話 シンはリバーシを売る 帝国潜入まで残り9日

───帝国潜入まで残り9日


今日、シンはいつもの日課に【威戦術理】の習得を追加した。


【威戦術理】は原理はわかっていないが相手をめちゃくちゃ威圧できたり、脳の認識能力を異常な程にあげたりなど、魔法ではない魔法のようなことをできる技術だ。


この技術を知ったのは、家の本棚の奥の隠し本棚にある、数々の本の中の1冊からだ。


その本によると、1万年前の異国の武者が多用していた技が威戦術理らしい。


威戦術理最初の技 鬼の威 鬼哭を習得する。

どういうものかは、この技が使える機会がきたら説明しようとしよう。


鍛錬をした後、昨日徹夜して作ったオセロを作り、商会に持っていく。


神様が小言に話していたのだが、この世界には娯楽が少ないらしいのだ。

遊戯神が出張しているらしいからだ。


娯楽が少ないこの世界にはリバーシは大ヒットするだろう。もしも商会が契約を結び、販売してくれるのなら、販売元の俺は大儲け、商会は知名度が上がる。一石二鳥だ。


シンは軽い足取りで、1番近くの商会に足を運ぶ。


「リバーシ……ですか?」


「はい。ルールは対戦しながら説明しますね」


「そうですか。では私の娘のシリナに相手を務めさせよう」


エナト商会の商会長──エナト・ミョル・シーズリーブが娘のシリナ・ミョル・シーズリーブを呼ぶ。



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「すごーい!おもしろい!」


「なるほど。簡単な動作ながらも 奥が深い。絶対流行りますよ!」


思ったよりいい反応を貰えた。


「これは売れるのですか??」


「はい!絶対に売れます!」


「では、これらは平民用、貴族用と分けても良いですか?平民用が先程使ったもので、貴族用が少し華やかにしたものです」


シンはリバーシと名ずけたものをエナトに見せながら言う。


「値段は平民用は銅貨5枚、貴族用大銀貨5枚でいいでしょうか」


「はい。それで行きましょう」


エナト打ち合わせをして、今後の方針について話し合った。


「では、これを登録しに行きましょう。登録することによって最初の2年は複製されたりしませんから。要するに専売期間ですよ」


シンとエナトは商会に置いてある、商神のチャンの象の前で祈り、この商品を登録した。


「これで登録は終了ですね。販売はいつからにしましょう」


「2日後でいいですか?」


それを聞いたエナトは少し険しげな表情で


「あの量を一日で仕上げないとダメなのか……。できるか?お金もこれに全てを回すわけもいかないし……」


「そこは大丈夫です。僕のお小遣いを、微量ながらも上げたいと思います。これでいいのならどうぞ」


そういって、大金貨10枚をエナトに渡す。

エナトはすぐにさし戻そうとするが、シンがそれを止める。


「本当に貰ってください。契約してくれただけでもありがたいですし、それでエナトさんたちが楽することができるというのなら、こんなもの痛くもありません」


「本当にいいのですか……?貴族の坊ちゃんでもない限りこんな大金を用意出来るはずがありません。苦労して手に入れた金なのなら「いえ、一応辺境伯の長男なので」……えぇ!?シンくんが辺境伯様の息子さん!?…度々のご無礼をお許しくだ「いえ、そう畏まらなくてもいいです」……そうですか。では先程のような感じで話します」


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読みにくくてすみません……。

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詳しい事の説明を受けた後、日課通りのことをこなして一日を終えた。



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