第5話洗礼の儀 神様と出会う

神殿の奥は老若男女の像が左右に置かれ、正面には短髪の美少年の像が置かれている部屋だ。


周りを見渡していると、後ろから声が聞こえた。


「シン君、ここの部屋にある象は神々を模して作られたものだよ。そこの真ん中で膝を着きお祈りを捧げてね。されば君はステータスというものが神々から与えられる。さあ早速やってみよう」


僕は言われるがままに、部屋の真ん中に立ち膝を着き、祈りを捧げた。



それが数分間続いた。長いなと思った俺は目を開けてみた。すると、丸いテーブルに座っている人達がこちらを見ているではないか。


正面にアスランさんがいたので話しかけてみる。

「えっと……どうゆうことですかね、アスランさん」


「無事に転生できたようでよかった。ここは神の間。私達に祈りを捧げた者たちが招待された時だけ来ることが出来るところよ。ここに居るのは私の弟、この世界の創造神と他の神々よ」


その言葉を聞き、アスランさんの横にいた黒髪の美少年が口を開く。


「やあ、初めまして。僕はこの世界の創造神……創造神レディグレイだよ。グレイと読んでくれ。僕の左から、魔神のフレイ、戦神のギィ、賢神のロクリア、技神のヨハネス、商神のチャンだ。この5人が幾1000万といる神々から代表して来てくれた。また、遊戯神のマムロは他の世界へ出張中で不在だ。ここへ呼んだ理由をまず話す。この世界、ガルアは少々危機が迫っている。それは魔王帝、魔王の復活だ。魔王が復活してしまうと今まで出現しなかった魔物が地上に闊歩するようになったり、天変地異のようなことが起こったりすることがあるかもしれない。それを止めるためにこの世界に転生してもらった。もちろん無理にとはいないが、僕たちの代わりにこの世界を救ってはくれないか?」


うん、ちょっと長かったね。

まあ、それを承知でこの世界には転生したわけだし、これは受けないとダメだろう。


「はい、この世界を救えるかは分かりませんが受けます」

「おお!受けてくれるのかい!ありがとう。じゃあステータスを与えるね……はいオッケー。じゃあ次は君のいまのスキルを確認しよう。『ステータスオープン』と唱えて。他の人に見せる場合は『ステータス開示』と唱えてね。じゃあやってみて」


僕は言われた通りに『ステータスオープン』と唱えた。


すると、目の前にゲームでよく見る半透明の板が出てきた。


「それがステータスだよ」


そこに書いてあったのはこんなものだ。



シン・アークカイザー 人間 5歳 Lv50


状態:健康


スキル


〈言語マスター〉〈文学マスター〉

〈身体能力常時強化〉

〈魔法全適正〉〈エネルギーマスター〉

〈散歩成長〉


技術アーツ


〈剣術〉〈槍術〉〈棒術〉〈双剣術〉

《下級魔術全般》《中級魔術全般》

《上級魔術全般》《超級魔術全般》etc……


称号


転生者

別の世界で死亡し、この世界で生まれ変わった者に贈られる称号。

この世界の住人からの印象up

スキルの取得難易度低下

技術アーツの取得難易度低下


天災児

年齢と強さが反比例しているものに与えられる称号。

攻撃力、防御力、身体能力など、様々な能力を倍以上増加する。


天才児

文武両道の猛者に贈られる称号。

全てのことに適正up


孤高なる1匹狼

単独で強敵に打ち勝った者に与えられる称号

単独での戦闘時全ての能力が5倍上昇。


隠形の達人

気配を消した時、1度も対象から見つかることがなかった者に贈られる称号。

気配を完全に消すことができるようになる。


散歩マスター

一日に12時間散歩をしていた者に贈られる称号。歩いていると成長する。etc……




というものが出た。

いや多いな!目が痛くなるわ!


「僕たちにもみせておくれ」

「あ、はい『ステータス開示』」


俺のステータスを見て、神様達が言う。


「げっ!天災児の称号持ってるじゃん。やば」

魔神のフレイさん

「本当に5歳か?こいつ」

戦神のギィさん

「うむ、魔法は第十階級までで魔術は超級まで使えるのか。すごいなこやつ」

賢神のロクリアさん

「散歩成長ねー。なかなか興味深いね」

技神のヨハネスさん。

「こりゃBランク冒険者以上の強さがあるかもしれんな」

商神のチャンさん

「あと、僕たちの加護ではなく寵愛を与えよう」

すると、他の5人のも、自分もと言った。


「じゃあ最初は僕からだね」

そういうとグレイさんは僕の頭に手を乗っけた。


すると僕の中から力が湧き出てくるような感じがした。

それが5回。


ステータスを見てみると新たな項目が追加されていた。



加護・寵愛


【創造神の寵愛】

【魔神の寵愛】

【戦神の寵愛】

【賢神の寵愛】

【技神の寵愛】

【商神の寵愛】



「あ、もうそろそろ時間みたいだね」


俺の身体がだんだん透明になっていく。


「最後に1つ、このままじゃ魔王は倒せない。強くなるために鍛錬は欠かさず他の神々や神獣、精霊や悪魔を探してみるといい。もしも契約できたりしたら君はもっと強くなると思う。じゃあそういうとでさよなら。あ、僕たちへの祈りは欠かせないようにね」


そういうと周りが光に包まれる。

思わず目を瞑ってしまう。


目を開けると、神の間へ行く時の前の体制のままだった。僕は立ち上がると父上たちのところへ戻った。


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