1-13 発見、宝物庫

 ビパルクを横目に、一旦奥の探索へ向かうPCたち。奥は通路よりも少し広くなっており、まるで部屋のようになっている。



GM:さて。奥に行くと、荒らされた様子の飾り棚が見つかる。価値のありそうなものは残されていなさそうだけど、いくらか残っているものもあるよ。


ミヒャエル:探索してみるとしよう。スカウトの諸君、頼んだ。


ゴッドフリード:探索……(ころころ)13。ま、悪くないか?


ロラン:こっちは8。ちょっと出目がそろそろ怪しいなぁ。


GM:OK、残されたもののなかに、魔動機文明語の書物があるのに気づく。


キッカ:サイズ感はわかりますか?


GM:だいたい大判の書物くらい……かな?


ゴッドフリード:「ん? これも魔動機文明語か……キッカ、コレも頼めるか?」


キッカ:「場所によって言語がバラバラだったらむしろ変ですよ。では……」タイトルとかありますか?


GM:表紙には「目録」と書かれている。中は魔動機や宝物の名前と説明が書かれているね。ここに置いてあったものがリスト化されているものと考えてよさそうだ。


GM : それ以上は飾り棚にはめぼしいものはなさそうかな。


ミヒャエル : ふむふむ。例の男の目的はその宝物なのかね。


キッカ:「几帳面な方だったんですね。あるいは、実際宝物庫のような場所だったのでしょうか」


ゴッドフリード:「警備機械も居るしなぁ……」


GM:キミたちが飾り棚を調べ終わると、セレンが左側の壁で何かを見つけたようで、キミたちを呼んでいる。


GM/セレン:「……少し、いいかな。これを見てほしい」


ロラン:「何かな?」


GM:セレンが指さす場所には、ひときわ頑丈そうな横開きの扉がある。正面にはいくつかのボタンがあり、その下には先程の入り口のスイッチ同様にメモのようなものが書かれているね。


ミヒャエル:またかね。


キッカ:またですか。


GM:ごめんね、またなんだ。ただ、先程と違って明らかに文字が書かれているね。キッカは分かるけれど、魔動機文明語のようだ。読む?


キッカ : 読む。


ミヒャエル:偉いぞ、100点をあげようキッカくん。


GM:『見識あるもの、触れるべし。されば扉は開かれん』だね。


ゴッドフリード:ははーん。判定しろと。


GM:イグザクトリー。


キッカ:「あれだけ厳重にしていた割には一言ですね……ここまで来た私たちをねぎらっているのでしょうか」


GM/セレン : 「さぁ……どうだろうね。あちらは総当たりでなんとかなるけれど、こっちは奇跡でも起こらない限りは難しくしてあるかもしれない。知恵はその場でつけられるものじゃないからね」


GM:というわけで、見識判定をしてみよう。パズルがめんどくさくなったわけじゃないからね。



 というわけで皆で振ってみるも、平目になるゴッドフリードとミヒャエルは共に達成値一桁で撃沈。ちなみに、今回の必要達成値は12である。



ロラン:見識。(ころころ)9。出目~。


キッカ:アルケミストで振ってみましょうか。……7ですね。


GM:キミたち!!!


ゴッドフリード:そりゃ無い技能なんだからキツイわ!!!!


GM:……じゃあセレンが突破できたことにしようか。本当はセレンも表だと達成値が足りないんだけど、ここでもう一回判定っていうのもね。


キッカ:さすが先輩、つよいです。


GM:先輩っていうほど先輩ではないんだけどね。冒険者の練度としてはキミたちと同じくらいだよ。初期作成相当。


ゴッドフリード:そういや、確かに新参だって言ってたな。


GM:扉だけど、いちど解除すれば閉めるまでは誰でも開けられるよ、開ける?


ゴッドフリード:開ける。ビパルクを止められる何かがあるといいが。


GM:扉を開くと、さまざまなものが並んでいる部屋に出る。どうやら宝物庫らしいけど、奥が崩落していて何を逃れた魔動機がいくつかある以外はほとんど損傷している。飾り棚とは違って、人の手で荒らされた形跡はあまりないね。


ミヒャエル:例の黒いドワーフはここまでは来られなかったということかね。


キッカ:「何か止める方法……止める方法……ありそうでしょうか」


GM/セレン:「うーん……なさそうだね、宝の山ではあるんだけど」


GM:というわけでビパルクに関わるものはなさそうだ。ただ、もしキミたちが望むなら、いくらかの魔動部品を持ち帰ることはできる。


ゴッドフリード:つまり探索判定?


GM:いや、今回は持ち帰るなら今いないソルベ以外の全員で発見物表を振る。戦利品と同様の処理だね。


ミヒャエル:戦闘が全然無いせいで全く活躍出来ていないので振っても良いだろうか。そろそろ結果を出したいのだよ。


ゴッドフリード:どうぞ。期待してるぜ。


キッカ:最終的には、結局戦闘は避けられなさそうですけどね……。


ミヒャエル:シティアドにおいて初期作成ウィザードは無力……(ころころ)4。


GM:うん、鉄(20G、黒B)。


ミヒャエル:……。


GM:鉄。


ミヒャエル:鉄……。


ゴッドフリード:まあ、俺たちも振るか。(ころころ)6。


ロラン:僕も6だよ。


キッカ:5……ですね。


GM:……全部鉄。かなしいね。


ロラン:そんなものだよ、気にしない気にしない。


GM:さて、これ以上は何もなさそうだ。どうする?


ゴッドフリード:まぁビパルク倒す為に一回合流すっかね。


GM:OK。じゃあソルベとパリスがいる待避所へ。相変わらずビパルクくんは動いてないよ。


キッカ:「こんな鉄くずでも売れるんですかね」拾ってきた鉄を見ながら。


ソルベ:「資源は資源だよ~、大切にね。それなりに買い取ってはもらえるし」


ゴッドフリード:「此処じゃ採掘は難しいからな。実際、既に精錬されてる鉄は結構貴重だぜ?」


GM:さて、これ以上はめぼしいものはなさそうだ。一度ビパルクをどうするか相談してみて欲しいな。


一同:おー。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る