1-11 警戒、遺跡の深奥へ
謎解きを(半分くらいゴリ押しで)突破し、隠し扉を発見したPC一行。遺跡の奥はまだまだ深い。
GM:では、開いた隠し扉の奥に進む?
ロラン:うん、行こうか。
GM:扉の中には、短い隠し通路がある。すぐ奥のところに扉が見えるね。
ミヒャエル:聞き耳、するかね?
キッカ:一応、ここの床も調べたりしたほうが……いいんじゃないでしょうか。
ゴッドフリード:隠し通路の探索か、なるほど。
ミヒャエル:うむ。こういう所で気が緩みがちだ。やっておいて損はなかろう。
GM:じゃあ扉の奥の隠し通路で探索だね、了解。探索判定を振って。
ゴッドフリード:探索。(ころころ)8。あんまり伸びねえなぁ。
ロラン:それなら僕がいい出目を出そう。12。まあまあかな。
GM:そうだね……うん、探しても何もない。奥にもう一つ、扉があるだけだ。
ミヒャエル:では当初の予定通り、聞き耳でいいかね?
ソルベ:やっちゃって~。
ゴッドフリード:よし分かった、スカウト組に任せろ。
GM:ではゴッドフリードが扉に近づくと、扉になにかメモのようなものが書かれているのがわかるね、さっきのスイッチと同じく。今度は文字だ。
ゴッドフリード:メモ?
ミヒャエル:おっと、まだあるのかね。
GM:えーっと。魔動機文明語が分かる人いる?
キッカ:わかります。(手を挙げる)むしろ、どっちかというとそっちが母語です。
ゴッドフリード:そういえば魔動機文明時代に休眠したんだっけな。
GM:案外、ゴッドフリードと起きてた時期も近かったかもしれないね。
キッカ:魔動機文明語はアルケミストとマギテックで技能的にも読めるので、隙なしです。
ダイスの出目がここまで振るわなかったこともあって、少し得意気になっているらしいキッカ(と、そのPL)。落ち込み調子はなんとかなったようだ。
GM:OK、じゃあこうだ。
GM:『旦那様 停止パスワードのメモは持っておられますか? 退避所があるとはいえ、毎度毎度では、そのうちに最悪の事も起こるのではとひやひやします。時間を確かめ、こちらからお迎えに上がる判断をするのも気疲れするものなのです。今一度、ポケットをお確かめください。』って書いてあるね。
キッカ:「『(略)』だそうです……何かが稼働しているのでしょうか」
ミヒャエル:「文面的に、警備用魔動機でも扱っていたのかね」
ソルベ:「……うっかり屋さんな旦那様か~」
ゴッドフリード:「俺等は旦那様じゃないしなぁ……パスワード、誰か持ってるか?」
ミヒャエル:「残念ながら、吾輩のポケットには何も」
キッカ:「すみません、生憎そのようなものは心当たりが……」
GM/セレン:「ごめん、私も持ってないかな」
ロラン:「ふむ、まぁ僕らには関係なさそうだけど」
ゴッドフリード:「退避所があるらしいし、そっち目指すか」
ソルベ:「今のところ、どこだかわかんないけどね~」
GM:では、扉を開けますか?
ロラン:開けようか。
ゴッドフリード:となると、スカウト前衛の出番か。開ける。
GM:うん、特に鍵や罠もなく開く。
ゴッドフリード:あ、結局聞き耳忘れてたな。
GM:あー。まあ、どっちにしろ何も聞こえないよ。
ゴッドフリード:逆に怖えなぁ。それ。
GM:扉を開くと、左右に道がある。道はそれぞれ、左側が右奥に、右側が左奥に折れる形になっている。一目見て、罠などはないようにみえるね。
ゴッドフリード:んー、探索してみっか。何か先の道を選ぶヒントがあればいいんだが。
というわけで、全員で一斉に探索。ゴッドフリードの出目が微妙に振るわない結果に終わるも、安定のロランが期待値を出して達成値12を確保。強い。
GM:さすがエルフ……いろいろ調べてはみるものの、特に何かギミックのようなものは見つからないね。その代わり、足跡に変化があるのに気づく。
ソルベ:足跡に?
GM:足跡自体は乱れたままだけど、今までのものに加えて明らかに巨大な二足歩行の足跡が増えてるのに気づくかな。少なくとも、人族のものではなさそうだ。
ソルベ:3人目か~……人じゃないっぽいけど。
キッカ:不穏……ですね。大丈夫でしょうか。
ミヒャエル:ふむ、どちらに続いているかはわかるかね?
GM:そうだね……どちらに向かう足跡も見つかる。どちらが新しいかまでは分からないけどね。
ロラン:うろついてるのかな。怖いね。
ソルベ:ん~……。
ミヒャエル:しかし今更撤退するわけにもいくまい。出くわした時考えるとしよう。
GM:この情報を得たうえでキミたちはどちらに行っても構わない。
ゴッドフリード:まぁどっちでもいい感じだし、左から向かうか。
キッカ:左ですか、いいと思います。
ミヒャエル:うむ、異議無し。
GM:オーケー。じゃあ左へ進もうか。
ソルベ:突撃~。
GM:左側の道の奥までは何もないね。奥で右側に折れている。
ロラン:覗き込んでみよう。
GM:よし。覗き込んだ先の左奥を見ると、鉄格子のような何かが見える。どうやら部屋か何かがあるようだ。
ミヒャエル:ふむ、罠がないのであれば近づくとしよう。
GM:近づくと、鉄格子で通路側と区切られた部屋が見えるよ。鉄格子には扉もある。
ゴッドフリード:「こいつは……牢屋か?」
キッカ:「牢屋なら、セキュリティを向ける方向が逆ですね」
GM:さらに近づけば、その扉には真新しい南京錠で鍵がついているのが見える。中を覗き込むと、ドワーフの女性の姿を確認できるだろう。
ミヒャエル:「む、彼女はもしや」
ゴッドフリード:「おっと、尋ね人か?」
ミヒャエル:「もし、君はパリス女史ではないかね」
GM:彼女は衰弱しきっている。生きてはいるが、こくりと頷く程度だ。
ミヒャエル:「むう、まずいな。すぐ助ける。もう少しだけ辛抱してくれ」
ソルベ:「取り敢えず水……と保存しょ、あ買えなかったんだった」
キッカ : 「随分弱っていますね……あ、食べ物はありますよ。保存食ですけど」
ゴッドフリード:「今は詳しい情報は聞けなさそうだなぁ」 水を中に差し入れながら。あってよかった冒険者セット。
ミヒャエル:南京錠はスカウトで解除、あるいはノッカーボムなどで破壊は出来そうかね?
GM:ノッカーボムでもいいし、アンロックでもいい。スカウトに任せてもいいし、いっそ武器でぶん殴ってもいい。
ミヒャエル:アンロックはまだ使えんな。アンロックキーでも持っていれば別だが。
キッカ:マギテックはLv1ですし、そもそもマギスフィアが……。
ゴッドフリード:「ロラン、頼めるか?」
ロラン:「やれるだけやってみようか、駄目そうなら任せるよ」
ロラン:器用は低いんだけどね……解除判定、(ころころ)出目13。
GM:OK、ロランが錠を解除できた。中に入ってもいいよ。
ゴッドフリード:よし、介抱介抱。
GM:中の様子をぐるりと見渡してみると、キッカが『待避所 ここに生物がいる限り番人は稼働を停止します 慌てず救援を待ってください』と壁に書かれているのを見つける。具体的に言うと、魔動機文明語だからね。
ゴッドフリード:はぁん、ここが待避所と。
キッカ:「『(略)』なので、当面は大丈夫そうです……これが欺瞞でなければ」
ゴッドフリード:「番人が居るならひとまず此処に居てもらった方が良さげだなぁ」
キッカ:「最終的には全員で脱出しなきゃいけませんし、その番人を戦わずに何とかできればいいのですが」
ゴッドフリード:「で、パリスさん。疲れてる所悪いが、アンタを此処に押し込んだだろう奴。ドワーフの男で合ってるか?」
GM:その質問に、ぴくりとパリスは反応を示す。幸い、意識はありそうだね。なので、パリスに事の顛末を尋ねることは可能だ。何か聞きたい情報があれば聞いても構わない。
ゴッドフリード:「Yesなら一回、Noなら二回頷いてもらえると助かる」
キッカ : 「そうですね。YesNoで答えられる質問に留めるのがよさそうです」
GM:そうだね、パリスは一回頷く。Yesだ。
ロラン:GM、治療とかいる?
GM:治療か、そうだね……病気知識判定をしてもらってもいいかな?
ロラン:振るね。(ころころ)13。どう?
GM:OK、わかった。ただの栄養失調だね。すぐに死ぬようなことはない。でも、すぐにまともな行動はできないだろうね。
キッカ:お腹を満たしても、復帰までは時間がかかりそうですかね……。
GM:えっと、そうだね。このタイミングで言っておこうか。彼女がここから移動する場合、最大HP5、MP0、主動作不可、移動力3、判定基準値すべて0の状態として扱うよ。
ソルベ:ふ~ん。戦力にはならないと。
ミヒャエル:そこまでとなると、もはや動かさない方が良かろうな。
ゴッドフリード:最終的にはホースに載せていけばいいか……いや、同乗するために主動作が必要なのか。となると、肩を貸していくしか……。
キッカ:移動力3を自分の足で歩かせるのは酷ですからね……。
ロラン:……とりあえずはここで待機してもらって、先に番人とやらをなんとかしようか。
ソルベ:そうね~……そうするしかないか~。
ゴッドフリード:彼女には悪いが、まずは話を聞くしかないか。
ゴッドフリード:「じゃあまずは一つ、アンタを連れて来たドワーフはアッチに行ったか?」通路の奥を指さす。
GM:微妙な表情で頷く。YesといえばYesだけど、何か微妙に違うみたいだ。
ゴッドフリード:「えっと……もしかして、何回も通ってるのか?」
GM:答えはNOだ。ただ、これも微妙な反応だね。
ミヒャエル : 「その男は今無事でいるのかね? もしわからないのなら、首を横に振ってくれれば良い」
GM:横に振る。わからないらしい。
キッカ:「あなたがここにいる間、他の何者かが通路を通ったことはありましたか?」
GM:NO。どうやらキミたちが最初みたいだ。
ゴッドフリード:うーん。全容が見えてこないな。
GM:あ、じゃあセレンが質問を投げるよ。
GM/セレン:「待った。……その男は一度奥に行った後、戻って外へ出て行った?」
GM:セレンの質問に対して、首を縦に振る。
キッカ:優しい……。
ゴッドフリード:あー、なるほど。だいたいわかった。
ソルベ:温情~。
ゴッドフリード:「なるほど。となれば……あの男はこの遺跡の存在を餌にアンタをこの遺跡に連れ込んで、此処に閉じ込めた?」
GM:頷く。どうやら、概ねそれで合っているみたいだね。
ゴッドフリード:「そして、警備が止まっている間に自分は悠々と脱出、と……」
ソルベ:「なるほど~、それで密室完成するわけだ」
GM/セレン : 「……それから察するに、さっきの閉まったままのカギは件の彼がつけたものだろうね。少し真新しかったのもそういうことかな」
ゴッドフリード:「ま、ひとまずは謎の男探しは後回しにしていい事と、この子を連れて行くには警備の魔動機をどうにかしなきゃならんという二点が分かったわけだ」
ミヒャエル:「どこに行ったのだろうな。というか何の目的があって……?」
ゴッドフリード:「恐らくは、だが……この遺跡から持ち出したい何かがあったんだろうな」
キッカ:「なるほど、彼女を閉じ込めることで番人を止めて、ということですか」
ミヒャエル:「止まっている今の内に分解してしまえば良いのではないかね?」
ゴッドフリード:「多分分解する前に自己防衛してきそうだが……あ、そういやパスワードって此処にあったりするのかな? 退避所が云々書いてあったよな?」
GM/セレン:「パスワードを持って行け。忘れたならば待避所で待ってくれ。迎えに行く。……かな。そうなると少なくとも、ここにはなさそうだね」
ミヒャエル:「そうさな。あれはパスワードがわからないから退避所に駆け込んでいたということだろう」
ゴッドフリード:「あ、そっか。んじゃパスワード持ってた奴の痕跡探しか?」
キッカ:「魔動機文明語でのメモですから。その、大破局からも三百年経っているというのなら、痕跡を探すのは困難だと……」
ゴッドフリード:「だよなぁ。そもそも、あるならその黒いドワーフが彼女をここに連れてくる必要もなかったわけだからな」
GM/セレン:「そうだね。……とはいえ、探索に向かうのには賛成かな」
ミヒャエル:「ふむ……では一度我々も奥に行くかね?」
キッカ:「その場合、救援した彼女をまた独り残す、というのは気が引けます……誰が残りますか?」
ロラン:「やろうか?」手を挙げる。
ゴッドフリード:スカウトかつセージを置いていくのはな……。
ミヒャエル:「誰かが残るという話なら吾輩が残ろうか。吾輩の力は戦闘において必須ではあるまい。彼女の精神面を考えるなら女性が残った方が良いかもしれないが」
ソルベ:「じゃあ、私が残ろうか? 私だって似たようなものだし」
ミヒャエル:「ふむ、では任せても良いかな?」
ソルベ:「大丈夫大丈夫~」
キッカ:「では……お願いします」魔動機文明語読めるのは自分だけと考えると、さすがに自分が残るとは言えなかった。
GM:じゃあ、ソルベが残るで構わない?
ゴッドフリード:じゃあ任せるか。
ミヒャエル:吾輩と比べて、単独でもいくらかは戦闘出来るだろうからね。
ソルベ : まぁ、一通りはできるよ~。
GM:では残りの面々はどうする? 奥に全員で?
ミヒャエル : 奥に向かおう。件の番人とやらが気がかりだ。
ロラン:なるべく早めに片づけたいところだねぇ。
GM:わかった、じゃあ奥に進もう。ソルベはもう少し待っててね。
ソルベ:りょ~かい。
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