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  • ボールペン失楽園への応援コメント

     こんにちは。オタク度満載の紹介文を毎回楽しみにしています。ボールペン一本に、ここまで時間と寿命(同じ)を賭けられる人を他に知りません。

     さて、文房具に愛着なく育ってきた私ですが、昔から疑問に思ってきたことがありますので、ひとつ質問させてください。

     問題は書き記した際に、紙に薄く傷が残り、インクがまったくのらない現象についてなのです。安いボールペンを無理に使い倒した際、または、そこそこの価格のボールペンでも、(自分では)何の前置きも感じずに、このような現象に陥ることがあります。ひとつの色のみどうやっても紙に色がのらず、カッターで裂いたように、傷だけがつきます。その場で何度ぐりぐり動かしても、インクは出ないようです。書く地点を少し動かしたり、他の紙に書いたりすれば、再び出ることが多いです。会社への提出書類などではそれぞれのデータを書く狭い地点が決まっており、そこで上手く出てこないとイライラしてきます。

     普段はコンビニの百円以下の文具品で済ます私ですが、先日、家でのメモ用にと、アマゾンで二千五百円程度(ゼブラのFilare)の三色ボールペンを歯を食いしばりつつ購入しました。ですが、三日後には青のインクのみ上記の現象が出るようになりました。買ったばかりでしたので、相当落ち込みました。それから、一か月ほど経ち、そういう現象は起きにくくなりましたが、不良品なのか、それとも、使用方法が悪いのか、ご教授いただければ幸いです。 かしこ。

    作者からの返信

     ボールペンのインクが乗らないのは、要するにボールがうまく回っていないからです。紙に傷が付く原因にもなります。本来なら回っているものが回らずに引きずるわけですからね。
     ボールが回らない原因はいくつかあります。インクが固まっている、ゴミを巻き込んだ(ペン先にホコリが付いたまま筆記したなど。修正ペンの液が入り込んで固着することもある)、筆圧が高すぎる、ペン先を早く動かしすぎている、ペンを寝かせすぎている、落とすなどしてボールが壊れた、紙がつるつるしている、紙がでこぼこ、ざらざらしている、紙に油分や水分が付いている、などです。
     正しく使っていても、1本10円クラスの激安ボールペンは、インクを使い切る前にボールが壊れることが多いです。


     文面からではどれが原因か特定するのは難しいですが、一般的によくある原因は、あんまり使っていないペンならインクの固着、普段からよく使っているならホコリやゴミの巻き込みです。

     前者は、カラーインクは黒よりもインクが固着しやすく、しばらく使っていないとすぐ出なくなります。特に油性はそうなりやすいです。そのくせカラーインクは出番が少ないので、よりインクが固まりやすいわけです。
     この場合は、油性を使っているなら、固まりにくいゲルインクを使うことで問題を軽減できます。最も固まりにくいのは水性染料ゲルインクですが、耐水性がないので紙に水がかかる環境では使えません。その場合は水性顔料ゲルで。
     後者の場合はペン先や紙のホコリやゴミを拭き取ってから書くようにすることで改善します。

     こうした問題はボール径が小さいほど起きやすくなるので、0.5mm以下のペンを使っているなら、ワンサイズ太いペンにする手もあります。


     それとは別に、新品の低粘度油性ボールペンが、気紛れ(特に書き始め)にインクが乗らなくなることがあります。
     低粘度油性はその名の通り、通常の油性より粘度が低いわけですが、普通のボールだとインクが漏れてしまうのだとか。それでインクが漏れないような仕組みになっているのですが、これが悪さをして、書き始めにインクが乗らなくなることがあるそうです。これはしばらく使って、インクが馴染んでくると起きなくなってきます。
     フィラーレ3Cのインクは低粘度油性なので、あれの新品でインクが出なかったのはこれが原因かもしれません。