火について


「概要」

 私たちはいつでもコンロのつまみをひねるだけで火をつけることができます。それに長い間火が担当してきた「暖を取る」といった行為などは、もはや電気に任せきりです。そうした文明の利器が一瞬にして消え去ったら、火のありがたさをしみじみ感じるいい機会になることでしょう。

 ただ火を起こす行為は書くべきことが非常に多いため、ここでは説明を省きます。詳しく知りたい場合は調べてください。


 

「火の有用性」

 まず暖を取ることができます。夜暑い場所でも火を絶やしてはいけません。獰猛な肉食動物や病気を媒介する生物を避けられるためです。さらに濡れた衣類を乾かし、料理にも使えて、光源にもなります。まだまだその有用性を連ねていけばキリがないほどに、火はサバイバルの友達なのです。

 そういうことですから、火を持たないサバイバルは残念ながら生存率が低下するでしょう。低体温症の危機にさらされ、細菌を殺菌できずに物を口に入れ、濡れた衣服も乾かせず、夜は真っ暗猛獣害虫うようよ。マッチ一本と着火剤があればこんな悪夢も回避できるのです。



「火を管理する」

 火は生き物のようなものです。食べ物(燃料)がないとすぐに消えてしまいます。その為最初に燃料を確保することから、火おこしは始まります。

 十分に燃料を確保できたとしても、それを定期的に補充してやることが必要なので、何も考えず遠出をしたり、ぐっすり寝てしまっては火が消える可能性も十分です。

 木のくべ方にもコツがあります。寒い地域なら長い木材を並列して燃やす方法が適していますし、調理には燃料が平たんになるくべ方が最適です。光源として火を燃やすのならなるべく小規模のものがいいですね。

 もう一つ覚えておくべきは、火の持ち運び方です。長距離を移動するのに聖火リレーの様に松明式に持っていては様々な事故で消えてしまうでしょう。また燃料もすぐなくなります。樹皮で作った容器にくすぶった炭を入れれば比較的安全に持ち運べますし、ツリガネタケなど大型で中身が詰まったキノコは、まさに火種を持ち運ぶための用品と言ったほどに、火を長期間くすぶらせてくれます。



「火口の調達」

・ジャングル

 :苔、地衣類、枯れ木

・寒冷地

 :苔

・砂漠

 :枯草

・海辺

 :ヤシ、枯草

・高山

 :苔、枯草、草食動物の糞

 

 面白いことに、火口を探すときは下よりも上を見ろ、といいます。これは地面に接している場合濡れていることが多いのに対して、木の枝などに自生する苔などは乾燥していることが多いためです。この知識は特に熱帯で役に立ちます。




 

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