登場人物紹介と裏話③ クラスメイト編

☆勇者: 佐藤 和也(さとう かずや)、15歳

 ステータスを確認した時、自分が主人公だと歓喜した。

 しかし、残念なことに職業が勇者なだけで、能力は凡人並みだった。

 数日後には自分は主人公では無いと自覚した。

 今では勇者の職業が重荷でしかない。

 地球での生活習慣や能力が反映された職業につくと偉い人が言っていたが、

 思い当たる節がない。

 強いて言うなら、正義感は強い方で曲がったことは嫌いだ。

 戦隊もののレッド(リーダー)役に憧れていた。

 野球部の部長をやっていたのでリーダーシップをとってまとめるのも好きだ。

 そのくらいなんだよな。

 たぶんだが、勇者を与える人が居なくて消去法で俺になったんじゃないのかな?

 とにかく、職業で馬鹿にされないくらいに強くなる努力はするつもりだ。


☆聖女: 篠原 真珠(しのはら まりん)、15歳

 なぜか聖女になってしまった。

 見た目はまさにギャル。

 金髪でゆるくウェーブのかかった髪。

 細身で残念なくらいな絶壁。

 しゃべり方も気だるげ。

 癒しの欠片もないと自覚している。

 一体全体どこに聖女の要素があるのか。


 彼女は大家族の5人兄弟の長女だった。

 弟、妹に対する愛情は非常に深く、何かあれば身体を張れるほどだ。

 その愛情の深さゆえに聖女に選ばれたのだろう。

 転生の神がいい加減な性格なのでそんな判断基準だったのだと思われる。

 しかし、こちらに転生されたのと同時に家族への思いや執着が消えた。

 これも転生の神が何かしたのだろう。


☆剣聖: 早乙女 雫(さおとめ しずく)、16歳

 黒髪のロングストレートで袴姿が可憐な美少女の見た目だが、戦闘狂だった。

 実家の道場で子供のころから剣を極め、後継ぎ娘として育った。

 ちなみに誠司もこの道場に通っていたことがあった。

 あまりにも短期間であったため彼女の記憶には無い。


☆回復師: 斎藤 真帆(さいとう まほ)、15歳

 彼女の母は看護師で自慢の母であり、憧れの存在だった。

 一時は同じ道に進むべく努力をしたが、残念ながら勉強が苦手で挫折した。

 2度目の人生は諦めずに頑張ろうと誓った。


☆アサシン: 獅童 佐助(しどう さすけ)、16歳

 気配を殺し、情報を収集することが得意だ。

 自分発信で始まった噂話が巷で騒がれると嬉しくてたまらなくなる。

 ミーハーでもある彼は情報が命であった。

 決して人を殺めたからアサシンになったわけではない。

 彼の恨みをかい、世間的に殺された人は居たのかもしれないが。

 そして、彼には異世界ものの小説や漫画が大好物だった。

 この世界に獣人やエルフがいると知り歓喜した。


☆魔法使い: 酒井 舞(さかい まい)、16歳

 アニメの魔女っ娘に憧れていた彼女。

 子供のころに買ってもらった魔法のステッキが今でも彼女の宝物だ。

 消極的な性格なので自分は賢者の劣化版だと思っている。


☆鍛冶師: 梶 亜刀武(かじ あとむ)、15歳

 安易に名前で鍛冶師に選ばれたのではないかと思っている。

 おそらく正解だろう。


☆薬師: 清水 鈴音(しみず すずね)、15歳

 彼女の家は小さな薬局を営んでいた。

 子供のころから薬に触れていた。

 もちろん薬剤師ではないので薬の知識は無い。


☆美術師: 渡辺 聖人(わたなべ まさと)、15歳

 美術部に入っていたこともあるので絵は好きだし、うまい方だ。

 でも、絵を描いて売ることができるほどの腕は無い。

 かと言って、彫刻など作った経験も無い。

 ちなみに趣味は好きなアニメキャラのフィギアを集め飾って眺めることだ。


☆狩人: 中島 美香(なかじま みか)、16歳

 彼女の趣味は野鳥観察。

 彼女にとって鳥は観察するもので、狩るものではない。

 特にメジロが好きだ。

 大人になったら野鳥の会に入りたいと思っていた。


☆盗賊: 高橋 颯真(たかはし そうま)、15歳

 盗みはもちろん、人の道を外れるような悪いことは一切したことがない。

 中学まで陸上部に所属していたので足が速い。

 イメージが悪すぎる職業なので悩んでいる。


☆付与師: 松本 結衣(まつもと ゆい)、15歳

 おばあちゃん子で大切にした物には魂が宿るとおばあちゃんに教わり信じていた。

 実際には魂ではなく、情が移るだけなのかもしれないが。

 決してケチではない。 倹約家なのだ。


☆建築師: 山本 大和(やまもと やまと)、15歳

 祖父は大工、父は一級建築士で彼も建築関係に興味を持っていた。

 趣味は城のプラモデル作成である。

 一番のお気に入りは姫路城だ。


☆魔道具作製師: 鈴木 一郎(すずき いちろう)、15歳

 魔道具など存在しない地球にいたが、パソコンを自作するほど機械には強かった。

 一郎という名前だったが、彼には兄弟はいない。


☆アイテム作製師: 吉田 聡(よしだ さとし)、15歳

 非常に器用な彼はDIYが趣味だった。


☆ポーター: 小林 隆司(こばやし たかし)、16歳

 彼の両親は夫婦で運送会社を経営していた。

 残念ながら全員がアイテムボックスを持っているため、彼の活躍の場が無い。

 でも、インベントリのため時間経過が無く、また無限に収納できるのだ。

 しかし、彼はまだその性能に気付いていなかった。

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