「鞭剣」

あらゆる状況下において柔軟に対応できる武器を望み、剣士が工房に作らせた可変式の剣。

見かけは何の変哲もない小剣だが、その刃は細かく分かたれ、全て鉄線で結ばれている。

ひとたび仕掛けを解き放てば、剣は蛇のようにしなやかな鞭へと姿を変え、連結刃はより深く鋭く、肉を引き裂くだろう。

まさしくそれは、注文通りの柔軟な武器だった。

武器の間合いは広く、また星の鉄を用いた刃は怪物の硬い皮膚すら物ともしない。

剣士はこれを携え戦場に赴き、多くの敵を打ち倒してみせた。

剣の鞭は確かに、あらゆる脅威に対し柔軟に応じる力を秘めている。

はたして、工房はどこまで剣士の意志を汲み取っていたのだろうか？

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