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  • 夜桜への応援コメント

    愛してると真っ直ぐには言えない父親心というものを、息子の髪に落ちた桜を見て気付くという、綺麗なつくりの掌編であったと思います。
    意見交流会企画に従いまして、少しだけコメントをさせていただきます。
    読んでいて少し引っかかったのは、「父さんは、僕の事を」の部分です。息子の成長を喜ぶところから、父親の愛を問うまでの文に飛躍があるように思いました。冒頭に亡き父の話がありましたが、その記憶はどのようなきっかけで主人公に想起されたのでしょう。訪れた公園が、亡き父と足を運んだ公園と同じ場所だったのでしょうか。あるいは桜を見てそう思ったのかもしれませんが、回想以外で桜が出てくるのは後半以降です。むしろ「父さんは~」を思い出すのは、桜の花が息子の髪に落ちる様に愛しさを感じた後でもいいのかもしれないと思いました。
    また、「花見だ」という言葉についてですが、これは「特別な言葉」というよりもむしろ何気ない、子供からすればすぐに忘れてしまうような言葉で、しかし温かみの込められた言葉ということではないかと個人的には考えます。
    以上となります、素敵なお話をありがとうございました。

    作者からの返信

    私の作品を読んで頂いた上に感想まで頂き、本当にありがとうございます。短編小説なので、なるべく簡素に多くの情報を匂わせようと書きましたが、まだまだ稚拙な文体と構成で混乱させてしまった部分もあり申し訳ありません。
    父親に愛を問う部分は、確かに読み返すと私も違和感を覚えてしまいました。息子との暮らしの中で芽生えた微かな疑問を常に胸の内に持ち続けて生きていると言ったような描写にしたかったのですが、前後の文脈に合っておらず失敗しました。文体を大人から子供に切り替えたのは、何時迄も父親の前では子供だと言う事を表したかったのですが、そのせいで余計に違和感の残る文章になってしまったのでは無いかと反省しています。
    花見だという言葉は日常的な言葉です。ただ、銭湯に行く事やキャッチボールをやるというその親子のルーティンを春の季節に花見という別の言葉に置き換える事で何気ない日常でも特別な時間に思えてくるように描写しようと苦心したのですが、上手くいきませんでした。
    精進します。
    読んでいただき本当にありがとうございました。