銀木犀の散るころに

花海

ぷろろおぐ

「どうしてそんなところにいるの?」


「……下りられなくなったから」


「おりられないのに、きのぼりしたの?」


「……うん」


「じゃぁ、うけとめてあげる」


「危ないよ」


「だいじょうぶ。だってわたし、つよいもん」


「子どもは弱いものだって言うよ」


「わたしはとくべつなの!」


「特別には見えないよ」


「とくべつなの!」


「そう……なの?」


「だって、わたしだからね!」


「理由になってないよ」


「それでもだいじょうぶなの!」


「……本当に?」


「うん!」


「じゃぁ……いくよ?」


「うん!」


「えい」


「ひゃぁ!」


「……大丈夫?」


「だいじょうぶ!だからね、えっとね」


「?」


「いっしょにあそぼう!」

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