第20話 (懺悔)マジな説教タイム発動させてしまった十連勤のお盆を終えて

ええ。お盆。終わりました。

前任チーフが辞め、一番危惧していたお盆。

去年よりお客さん来ていたのかな? どうかな?

でも、日曜日が重なった一の市と呼ばれる売り出しよりはお客さんの列が短かったので、多分、去年並よりちょっと多いくらいだったかな?

それでも、アルバイトさん二人も入ってかつてない最少人数のレジ員で頑張ってくれました。

花花花と花三昧。あれって紙に包むのも地味に時間がかかるんですよね。



で、結果から申しますと。

ええ。お盆の真っただ中。十四日の夕方のことですね。

ええ。新チーフがとうとう他部門のチーフ様を切れさせましてね。

ええ。堪忍袋の緒が切れました。


私はカウンターで違う仕事をしていたんです。

新チーフともう一人のサブチーフと、もう一人のレジ員は、お盆時に臨時で作られている特設カウンターにいたんです。

で、その特設カウンターをいつ片付けるかという話を、その切れさせてしまったチーフさんと話さないといけないよなァ。という話をサブチーフとしていたのですね。

だから、サブチーフさんが、ちょうどいいと思って、その他部門のチーフさんを捕まえて相談したんだと思います。


そしたら、当然のことですが他部門のチーフさんは、こっちのチーフに明日のこのぐらいの時間でやりたいんだけどと話したそうです。他部門のチーフさん。自分の仕事の合間に片付けてくれますから、ハッキリいつとは断言できないまでも、大体このぐらいには片づけたいとか何とか話してたみたいなんですが、当然のことながら一人で片付けるにはテーブルやらなにやら多いんです。なので、準備するときは私も手伝いました。ただ、片付けるときは私の休憩時間と重なるので、休憩時間をずらせばやれるよという話もサブチーフに伝言していたんですが……。


二度目にサブチーフが戻って来た時に、「あれはもう駄目だ。キレさせた」って興奮気味に言い放ったんです。何があったのかと聞けば、他部門のチーフさんの問い掛けに対し、『そんなこと私に言われても、私判らない』と返したチーフ。それに他部門のチーフさんが、「解らないと言われても、こっちもっと分からない」と当然の返しをしたそうです。その後何回かやり取り合ったようですが、最終的にこっちのチーフが「そんなこと言われたって、知らないものは知らない」と逆切れしてしまったそうなんです。結果。「だったら、こっちだって知らない。本来こっち何の関係もないんだからな!」と怒ったそうです。


それを傍で聞いていたサブチーフ。『熱くなっても駄目だから、もっと冷静になれ』とこっちのチーフに苦言を呈したのですが、対する態度が「ふん!」と子供のように、本当に「ふん!」と言って顔をそむけたそうで、それに対しても他部門のチーフさん不快感を抱いたようで。


まさかそんなことになってるとは思わなかった私、興奮気味に戻って来たサブチーフの話を聞いて、頭の中で「ぶち」っと音がしました。


挙句に、片付けなくてもいい台を片付けようとして意地になって考えもなしに運んで来たチーフに対し、私言いました。


「それ今持って来てどうするの? 明日もそれ使うんだよ。というか、ちょっとこっち来て。いい加減駄目だ。話する」


カウンターの奥に連れて行って『一体何考えてんの?』説教タイム発動です。


その数日前から、サブチーフたちとは、一度ちゃんと話した方が良いかもしれないという話はしていたんです。一体何を考えて仕事をしているのか、どういう風にレジをしていこうとしているのか。何がしたいのか分からなさすぎるから、一度ちゃんと自覚させないといけないんじゃないかと。


ええ。かなり容赦なく、言わずに済ませていたことまで(とりあえず言葉も考えたし声音も押さえましたよ?)言いましたね。途中、「ああ、そういうところは初めに相談すればよかったんだね」と、明らかに反省してない返しがあったため、「そもそもその言い方が何なの? 反省も悪いとも思ってない人の態度だよ」と、次から次へと30分ほどですかね。話しましたよね。


ショックうけていましたね。自分の発言に不満を持っている人たちが、その不満を私たちサブチーフにぶつけて、私たちがフォローしているということを知って。でも、シフトに関しては誰が作ったって、必ず不満は出るんです。どうやったって出るんです。「だって人少ないから仕方がないじゃない」とは言いますが、確かに仕方がないのですが、「だって仕方がないじゃない」って、投げやりに言われるのと、『ごめんなさい。皆さんがご存じの通り本当に人が少なくてこうやってしか作れませんでした』というのでは、同じ『仕方ない』の表現方法でも全く違うく聞こえます。だから、難しいことも仕方がないことも知っているけれど、だからこそどうやって行くべきか話し合わないといけなかったんだと忠告しました。それを無視し続けて人望をゼロにしていたのが前任者なんですから。


自分の娘と同じぐらいの年の人から、いいように言われて面白いわけがないことも、不快なことも、余計なお世話だと思っていることも分かっていることを伝えた上で、体丈夫でもないのに、シフトに穴が出そうになると「私が残るから」と簡単に言うのも問題だと指摘。無理したところで疲れは後からやって来るということ。サブチーフやチーフは簡単に休めないこと。体調管理をきちんとというのなら、誰よりも自分の体調を一番考えてシフトを作れと忠告。私も苛立って話していますので、到底そうは聞こえないでしょうが、一応心配していることも伝え、問題点と、頼むから守って欲しいことを改めて言った結果。


「チーフを受けたこと、覚悟が足りなかったかもしれません」


と項垂れてしました。


覚悟も想像力も圧倒的に足りなかったよと釘さしました。


お陰でその十分後に退勤したチーフですが(ショックで早退したのではなくて、普通に就業時間だったんですよ!誤解しないで下さいね!)、私の胃が悲鳴を上げましたね。

胃が痛いのなんの。

カウンターの奥で説教タイムでしたが、その合間にもお客さんは来るので、サブチーフともう一人がチラホラとやって来るお客さんの相手をしていましたが、それでもちょいちょち私の言葉は聞こえていたようで。

なにも橘さんは悪くない。だとか、まさか本当に「ふん!」なんて言う人がいたのかとか。フォローされましたが、胃が痛くて立っていられなくなりましたよね。


ええ。私だって好きで説教しているんじゃないんです。


あんたなんか嫌いだ。どうなってもいい。って相手に対してなら何言っても気にはならないんですけど、そうは聞こえないかもしれませんが、新チーフが大変な思いをしていることは分かっているんです。いきなり大役やらされる大変さは知っていますから、だから助けてあげたいとも思いますし、腹は立つし頭にくることも多いですが、苦労しているのは分かっているので、その程度の想像は出来るので、余計なことは言いたくないとは思っているんです。でも、黙っていれば黙っているで何も改善されない以上、言わないといけなくて。


今後、どうなっていくんでしょうか……

もう、本当に言いたいことは言わなければならないことは言ってしまったので、もう、書ける言葉がありません。



そんな状態なので、新しい物語も結局ずっと書けないままに今に至っております。

それでも、なんの計画もなく今書き出しているものがあります。枚数も展開も何も気にせず、とりあえず一本書き切ろうと思っての挑戦。


やりたいネタはあるのですが、これを越えないと手が付けられません。

昔みたいに息を吸うように文字を打てたらいいのになァ。

早くその感覚を取り戻したいです。



あ、そんなぶちぎれたお盆でしたが、唯一笑えた話が!

13日ってジャンボ宝くじの最終日なんですよ。でも、数袋余っていたんです。

以下、当時のやり取り。


私「これ、社長全部買ってくれないかな? 前は良く買ってたよね?」

サブ「電話する? 今事務所にいるよね?(笑)」

私。速攻で電話

私「あ、もしもし社長ですか? 今お時間良いですか?」

サブ「本当に電話したwww」

私「ちょっとご相談したいことがあるんですが」

社長「なに? どうした(警戒気味)」

私「宝くじ買いませんか?!」

社長「は?」

私「宝くじです。今日で販売終わりで、残り数袋なんです。前によく買ってくださっていたので、久々にどうかと。ちなみに全部連番です」

社長「全部でいくら?」

私「このお値段です。あ、無理に全部とは言いませんけど」

社長「あ~ん~、解った。買う」

私「本当ですか?! 解かりました! 今持って行きます。いくつ買いますか?」

社長「全部」

私「は?」

社長「全部買う」

私「本当ですか?! ありがとうございます! 今すぐ持って行きます!」


ええ。全部、うっぱらって来ました(笑)

押し売りもいいところなこの展開に、サブチーフ大うけ。

あまりに大うけして盛り上がっているため、どうしたのかと通りかかった他部門の社員たちにも説明したら、他の部門の人たちも大うけ。ここしばらくの間で一番面白いと笑ってくれました。


前代未聞だろうとも言われましたが、もっとやれとも言われました。

こんな他愛のないことで面白がってくれる従業員たちの、大変さに同情すればいいのか、愉快さを喜べばいいのか。


とりあえず、何かが変わるお盆になったのか変わらないのか。


今後は米とリンゴの宅配荷物が増えてきます。ピーク時に新チーフの細腕では確実にやっていけません。それは既に新チーフも分かっているため、今後はその辺をカバーしながらどうやって行くかの話し合いがとりあえずは持たれます。


ええ。またもこりずに長々と。

このぶちまけたシリーズを、どうにかして物語に変換できないものだろうか……

文字数だけでいけば結構貯まった気がします。

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