第49話 快諾、そして来客

 高瀬の家で勉強……


 いいじゃん、やろう!


 友達の家での勉強会って何でこんなにワクワクするんだろうなあ……

 勉強なんてものは30分ぐらいしかせずに、後は遊び呆けるアレ。そもそも友達と「何か」をするってこと自体が楽しいんだから仕方ないよ。


「いいよ、やろう!」


「うん!じゃあ、次の日曜日でいいかな?」


「いいぞ!」


「尻店路の一個次の駅の母舞大路もぶおおじまで迎えに行くからね」


「母舞大路が最寄り駅なの?」


「うん、朝からでいい?10時くらいなんだけど」


「いいぞ、じゃあ10時に母舞大路駅前に集合ってことでオーケー?」


「うん!」



 友達の家で一緒に勉強するのは本当に久しぶりだな……


 小学生以来じゃないか……?

 中学になってからは遊びほうけて、中三になってから勉強ガチり出したからな。

 何かお菓子とかでも持っていこうかな。




 ~高瀬side~


 平本君をお家に招待されることができた……

 この機会で絶対に進展させる……

 否が応でもこれは凄いことになる、「進展させる」じゃなくて「進展する」になる。


 僕自身、これまで本気に、全力になれたのは人生で初めてだろうか。まだ15年と少しの人生だが、その人生の内のこの時はおそらく一生心に残る物になる、きっと。そう、これは所謂、になるということ。




 そうとなれば今日から色々と準備を進めておかないと……


 博大ひろとをもてなす準備、入念に進めて、確実にするんだ……!







 ――――――――――――――――


 ~平本side~


 何か適当にコンビニでお菓子でも買ってと……


 このグミとか……ポテトチップス、この味のやつも買っちゃお。


 あ、飲み物も買っていこう、一応高瀬の分も、と。


 おっとこれは……近藤武蔵こんどうむさし……


 母舞大路駅前のコンビニに初めて入ったけど……置いてるんだな……

 中々見ないよね。


 置いてあるっていうことは……ここ近辺では需要があるっていう事だよね。


 0.02mmだって、どれがどう良いのかよく分からないけど薄いね。本当に。

 凄い技術だよね、こんなに薄いのに破れないんだってね。これが人間の叡智だ!ってね。


 どうでも良いことに全力を捧げるのがヒトという生き物。

 イグノーベル賞とかもその一例だと思う。例えば、おせっせしてる時の男女の脳波の違いを調べる……とかね。本当にくだらないよね、でも面白い。


 だがそれでいい!


 は?







 そして会計を済ませる。


 じゃあ、高瀬が来るまで音楽でも聴いて待つとするかな。





 ~高瀬side~


 今日は待ちに待った……


 日!


 今日呼ぶにあたって色々準備したんだ!お姉ちゃんの私物とか借りたりしてもう万全な状態だよ。予定の時間まで後30分あるけど……もう家出て待ってよう!


 楽しみだ!








 ―――――――――――――


 今日が大きな運命の分かれ目となる。










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更新がかなり遅れて申し訳ありません。リアルのほうがかなりいそがしかったのと、初めて短編に挑戦したためですね。

次話の更新も先になってしまうと思います。申し訳ない。

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