第16話 シュシュッ!いや、そうとも限らないだろう!

 部活紹介を見終わった。


 しかし中学と比べ色んな部活があるんだな。高校だと自由度が広がるからか?


 まあ、水泳部が無いのは少しショックだった、入学した時点で知ってたけどね?


 中学までは水泳やってたから高校では違うスポーツかぁ。周りとの実力の差が広がりそうだな…


 まあ、それもしゃあなしだし。


「博大、部活決まった?」


「決まってねえ、お前は?」


「俺はサッカー部かバスケ部で迷ってる。」


「中学では何やってたんだ?」


「サッカーなんだけど新しいのもやってみたいなあーって思った。」


「なるほどなぁ。」


「お前は?」


「俺は水泳、けどここに水泳ないからなぁ。」


「へえ、すげえな。それで全体的に筋肉ある程度ついてんだ?」


「多分な。」


「よお、高瀬。お前は?部活。」


「まだ決めてないけど…華道部か料理研究部かなぁって。」


「いいねえ、料理研究部ってご飯作るんだろ?食えんの?」


「お前話聞いてたか?食えるっつてんだろ。」


「うわあ、いいなあ!どうしよう、サッカーか、バスケが、料理。」


「料理は止めとけ、お前絶対パシりにされるから。」


「そんな事ねぇって。なあ、高瀬。」


「けど…料理得意?」


「できね。」


「どこまで出来る?」


「炊飯器で米炊くまで。」


「それじゃあ…ちょっと難しいかもね?」


「マジで?」


「料理研究部って料理を研究するだからある程度の料理は出来る前提だと思うよ?」


「マジか…練習してみようかな。」


「いや、熱意。お前はサッカーとかの方がいいんじゃないか?そっちの方がモテると思うぞ?」


「え…お前、俺のこと好きなの?」


「折るぞ。」


「ごめんね。」


「許さない……なんてことは無い!」


「ぺ〇ぱヤメロ。」


「とりあえず来週からの部活見学だな。」


「ああ、そうだな。」






 そうして土曜日を迎えた




「休日登校だりぃ…何で朝…あぁ…」

 何で図書委員選んじゃったの?

 何で土曜日まで活動あるの?

 ねえ、土曜日に図書室来るの図書委員だけなんじゃないの?ねえ。


 まあ…自分が選んだんだし…責任持たなきゃ。



 もうそろそろ着くか。


「おはようございま~す…」

 あら、誰もいない…

 っていたわ。

 確か…二年の三輪先輩


「あ、おはよう…」


「あ、おはようございます。」


「平本君は一年だよね?」


「そうです。」


「じゃあ、仕事説明するね?」


「あ、ありがとうございます。」


 ちょっとコミュ症発揮しちゃったな、何か喋る度に最初に「あ」ってつけちゃう。


「まずは図書室の本の貸し出し方法について教えます。」


「わかりました。」


 そして三輪先輩に図書委員の仕事を一通り教えてもらった。

 すごく分かりやすい説明、頼れる先輩って感じ。


「とりあえず一通り教えたから、仕事が来るまで図書室内で自由にしてていいよ、勿論騒がずに。」


「わかりました。」


「わからないことあったら聞いていいから、先輩を頼ってね。」


「了解です。」


 そう言って三輪先輩は本を読み始めた。


 沈黙の時間が流れる…

 凪だ…拾一の型だ…


 話しかけた方がいいのか…?

 でも、本読んでるし…

 けど自分の趣味について聞かれても悪い気はしないよな…

 けど、俺なんも持ってきてないし…不幸なことに…

 図書室の本でも読もうか…?

 いやけど…

 お?ちょっと良いこと思い付いたわ。俺天才かな?アインシュタインかな?え…稲田じゃねえよ。


「すいません…ちょっと良いですか先輩。」


「ん、何?」


「先輩って今、何の本読んでるんですか?」


湊夏菜江みなとかなえって人のヴェノムドーター・クリスチャンマザーっていう短編集。」


「先輩はその…湊夏菜江って人が好きなんですか?」


「あんまり好きな作家とかは居ないんだけど…強いて言えば二番目に好きな作家ね。」


「一番って誰何です?」


「森ゑ都っていう作家さん。」


「へぇ、そのお二人の作品の中で面白かったり、初心者に手を出しやすい作品とかってあります?この図書室の中にあれば今読んでみようかな~って思うんですけど。あります?」


「そうね…湊さんは私が今読んでる短編集がいいと思うわ。ゑ都さんは…『カラフル』っていう映画にもなった有名な小説があるわ。そうね、カラフルはこの図書室にはあるけど…湊さんのは少ないから今私が読んでいるのを貸すわ。」


「え、いいんですか?」


「いいわよ、ヴェノムドーター・クリスチャンマザーは何回も読んでるから。着いてきて、『カラフル』の位置を教えるから。」


「ありがとうございます!」


 中々良い感じなんじゃないか…?


「『カラフル』はここにあるの、森ゑ都作品はここに固まっておいてあるから。」


「ありがとうございます!」



 結局図書室には俺と三輪先輩以外、誰も来なかった。委員会活動終わりの時間まで小説の話に花を咲かせた。





 以外と休日に登校するのも悪くないのかもしれない。









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すいません!更新遅れました!ここ二日間ほど凄くハマってたカクヨムの小説があって更新ができませんでした!申し訳ないです!


そしてもう一つ!前回部活決まるって書きましたが決まりませんでした!これも申し訳ない!次回こそは決めてみせる!

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