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  • ごきげんよう、集団の中の孤独は、恐ろしいです。
    たくさんのひとが集っていて、中には顔見知りも、友達もいるのに、いつの間にか気付くと、自分はまるで透明の個室に監禁されたかのように、誰にも認識されず、誰にも認識させることが出来ない。
    青島さんの場合は、その生まれ持った容姿がまるで誘蛾灯みたいに他者の視線を惹き付けることがストレスで、けれど本当に触れ合う、体温を感じる人間関係が出来なかったのでしょうか。
    だからこそ、孤独で透明な自分に変身することに嵌り、きっと心のどこかではみつけてもらいたがっていたのかも知れませんね。
    「僕」先生の自分を悪魔呼ばわりしつつも、実は自傷しながら罪を責め、かさぶたが剥がれる頃にまた自傷を繰り返す、そんな彼を繋ぎとめる名木橋先生や奥様の存在が、彼を透明にさせなかったんだなと思うと、人との繋がりは本当に宝物だなとしみじみ思いました。
    怖くて少し哀しく、そして結末がほんのり優しい物語、ありがとうございました。

    作者からの返信

    ごきげんよう、名木橋シリーズを追いかけていただきありがとうございます! 
    傍観者効果って結構馬鹿にならなくて、衆人環視の中でやり遂げる度胸さえあれば割と何でもできちゃうんですよね、本当に。
    知人に大学の美女コンテストで一位をとった子がいるんですが、「みんな外見しか見なくて嫌になる」みたいな愚痴を言っていたので本作みたいな話を書いてみました。上っ面だけ撫でられてもいい気分にはならないんですよね、人って。
    「僕」先生は過度に反応してしまうタイプなので、名木橋先生たちに支えてもらえてよかったな、と思います。何だかんだ『彬光の家族』の頃には名木橋家の彬光「私」ちゃんを支える一人になりますしね。
    名木橋短編の中だとちょっとダークな話だったかもしれませんが、読んでいただきありがとうございました!