悪いことがしたくなるお年頃-2

「はぁ、はぁ。いつになったら人に会えるのでしょうか…」

険しい山道を歩き出してから、早くも1時間が経過しました。

けれども、今まで一度も人に会っていません。

「とりあえず、誰か人がいるところまで頑張って歩きますか…!」

私は自分に気合を入れ直すと、黙々と煙をあげる山を横目に歩き出しました。


「お、お姉さんギルドから派遣されてきた人かい?」

「…やっと、人、です!」

歩き始めて1時間半、初めて集落に到達した私でした。

人口は200人程度の小さな山間の集落みたいです。

嬉しさのあまり、小躍りを始めてしまうくらいです。

やった、やった。


「ギルドから派遣…?いえ、ちがいますけど」

「では、こんな辺境の村に、どう言ったご用件で?」

「暇つぶしです☆」

「そ、そうですか…」

あれ、おかしいですね。

エウロパちゃんの微笑み横ピースがあまり歓迎されていないような。

「どうかされたんですか?何やら元気がないようですけど」

そこでしっかり聞いてあげるのが私。

えらいです。

「そうなのです。もしよければ、お話しを聞いてくださいませ旅のお方…」


そうして村の人は、私にこの村を困らせている事情を話してくれました。

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