第7話

帰宅して最初にしたことは携帯(父と会社の人しか登録してないが)を解約した。電気などライフラインも解約するか考えたがまだ用事があるので止めておこう。

そして、玄関の鍵を開けておき、目の前に風呂場で自殺した旨のメモを置いておく。これで迅速に発見してもらえるだろう。


発見者の候補としては、まずは会社の人間だ。明日は月曜日なので無断欠勤したら、もしかしたら上司や同僚が訪ねてくるかもしれない。だが、あまり良好な関係では無かったから放って置かれる可能性もある。


二人目の候補は大家さんだ。近々、家賃の引き落とし日となるが口座のお金は全て引き出したため支払いが滞る。それによって大家さんか代理人が来るだろう。


次にすることは部屋の整理と身だしなみか。部屋にはテーブルとテレビ等の家電製品と服と布団ぐらいしか無いからやらなくてもいいか。食べ物もすぐに腐る物は無いし。

身だしなみは飲食を一切摂取せず、髭を剃って、爪を切り、洗顔。後は、トイレを済ませた。服のコーディネートは最初は血で汚れるからTシャツとジーンズだけにしようと考えたが、室内とはいえ寒かったのでフリースも着た。


最後に浴槽にお湯を張り、先程買って来た、出刃包丁をパッケージから開けた。


これで全ての準備が終わった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る