第4話

「次は死に方か…。」僕は顎に手をつけ一人呟いた。


室内となると定番は首吊りを思い浮かぶな。あの死に方はポーズも固定されてて、なかなかキマッてるんだよ。だがデメリットがある! それは糞尿が垂れ流しになってしまうんだ。ネットで得た知識だから信憑性は薄いが事実だったらとんでもないぞ。第一発見者がドン引いてしまう。 それに、よく考えたら我が家のアパートは首吊りできる空間も人間一人を支えられる柱も無かったよ。という訳でこの案は却下だ。


次は服毒自殺で考えてみよう。睡眠薬や殺虫剤を飲み込むのか、上手くいけば苦しむこともなくあの世へ行けそうだ。だが、こいつは嘔吐する可能性も高そうだな。ゲロまみれの部屋で最後を迎えるのはイメージが悪い。それに僕は食べ物の好き嫌いが多いから、この死に方も合わないかもな、なのでこれも止めよう。


最後はリストカットか。 これは実行出来る勇気が必要だな。けど、そこだけをクリアすれば致死性も高く、そして何より見栄えがいい! 瞳を閉じた状態で絶命すれば眠ってるだけにも見える。よし、死に方も決まった。 


これで僕の人生も終わる、あとは死ぬだけだ。

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