第47話⁂弥生と百合子!⁂




「あんな酷い事したのに本当にごめんなさい。陽介が最近私を避けているのよ~何かあったのかな~?電話を掛けても居留守ばかり、虫のいい話だけど聞き出して欲しいのよ、一生一度のお願い。頼みます。お願いします!」


百合子から矢継ぎ早の質問攻撃に会う弥生。


「じゃ~!今度一緒に陽介さんと3人で会わない?」


「良いの~?私の事許してくれるの~?」


「もう終わった事ヨ!」


そして3人は渋谷ハチ公前で待ち合わせをして近くの喫茶店に入ります。


百合子は久しぶりに会えた嬉しさと、会って貰えなかった不満で開口一番


「どうしていたの~?私が家に行っても全然出て来ないし、電話しても居ないし~?私を避けていた~?」


「医学部は勉強が大変だから!ゴメン!ゴメン!別に避けているつもりは無かったんだ!勉強で忙しくて!あっ!それと百合子の親友弥生さんとは、お付き合い始めた所なんだ!これからも弥生さん共々仲良くしよう!」


「そうなのよ~!百合子、私達付き合っているのよ!」


百合子の顔色が見る見る青ざめて行きます。


「ああああ~!陽介の顔が見れたから安心したわ、私チョット用事を思い出したから悪いけど帰るわ!」


{一体どういう事?陽介の事はあれ程好きだと伝えてあるのに、またもや私の一番大切なものを奪い取る気?許せない!}


そしてその日の夕方、頭にきた百合子は弥生の家に直行したのです。

””ピンポ~ン ピンポ~ン””


すると弥生のお母さんが出てきました。

「あ~ら!久しぶりね!じゃ~!弥生の部屋にどうぞ!」


弥生の部屋に通された百合子は開口一番弥生に。

「酷いじゃないの~!私があれだけ思い詰めて弥生に頼んだのに何故私の好きな人にチョッカイ出すのよ!酷いじゃないの?」


「フン!私があなたのせいでどんな目に合ったと思っているの、許せない!ワァワァ~~ン😭」

「何が有ったか知らないけど?私は弥生の引き立て役、私に近づいて来る男子は弥生と親しくなりたい為に私に近づいて来るのよ、私の好きな人ばかり奪う弥生が許せなかったの!ワァ~~~ン😭」


「そうだからと言って、私があの日どんな酷い目にあったと思っているの?怖いヤク……???ともかく、とんでもない男達に強姦されたのよワァ~~~ン😭」


あの日組長に「この事を話したら家族諸共も殺してやる!」と言われた事を思い出した弥生は誰に強姦されたかは口が裂けても話しません。


「エエエエ————!そんな~?確かに加奈子に痛い目に合わせてとは言ったけど、そこまでは頼んでない!そんな酷い事を本当にごめんなさい!」


「許せるわけないでしょう。それから私は陽介さんが大好きになってしまったの、だから陽介さんの事は諦めて。それから陽介の方は只の親戚の娘ぐらいにしか思っていないと思うよ?」


「そんなの遠い親戚だから関係無い!私の事気に掛けてくれてるわ。あなたはいつもそうなのね。私の欲しいものなんでも奪っちゃうのよ。それは絶対ダメでしょう!普通友達が先に好きになったんだから手を引くのが当たり前でしょう。冷たい人なのよ、だから日頃のうっ憤が溜まりに溜まって加奈子に頼んだのよ」


「それは私の責任じゃないわ、あなたに魅力が無いからじゃないの、自分の身の丈に合った相手を選びなさいよ!」


「それって私が冴えない女の子だって事?両親は私はとっても可愛い顔してるといつも言ってくれてるわ、だから私の陽介から手を引きなさいよ!」


「もう帰って!諦めなさい!」


「お願いよ~!私陽介が居なかったら生きていけない!」


「私があなたのせいでどんな目に合ったと思っているの。苦しめばいい!」


「許せない!」


「帰りなさい。カエレ————ッ!」


「今に見てらっしゃい!」


この後2人はいがみ合って行く事になるのです。


それでもやがて百合子はあんなに恋焦がれた陽介でしたが、仕方なく諦めて両親の勧めで結婚したのです。


ですが、夫の浮気が原因でたった2年の結婚生活に終止符を打っていたのです。

そして1歳の息子を連れて実家に出戻りしていたのです。


以前と変わらず陽介と百合子の親戚付き合いは続いていたのですが、離婚の半年前位からは度々陽介に相談に乗って貰っていたのです。


それはもっぱら「浮気が原因で家に帰って来ない夫に心身ともに疲れ切っている、どうしたらいい?」

そんな相談が主なのです。


その時はまだ陽介も貴理子と結婚していたのですが、時間を見つけて相談に乗ってくれる優しい陽介。


忙しい陽介と貴理子の子供遥斗と百合子の息子淳太郎は同い年という事もあり、相談に乗って貰っているお返しと言っちゃなんですが、よく一緒に子守をしている百合子はある日、陽介のマンションで2人の子供の子守をしています。


その日はあいにく陽介も休みです。

百合子は甲斐甲斐しく陽介の食事の準備や子供達の面倒で大忙しです。

2人の子供達はすっかり疲れ果てて眠り込んでいます。


シ―ンと静まり返った部屋に男と女2人だけの空間が広がります。

百合子は等々我慢が出来ず、今まで押し殺していた気持ちを陽介にぶつけたのです。


ソファーに座っている陽介に抱き付き「陽介私はず~っと前から陽介が好きだった

の。陽介は私の事どう思っているの?」


「何を言っているんだよ。俺達親戚じゃないか!それから俺結婚して子供もいるし」


「そんな事関係ない!遠い親戚じゃないの、私は結婚なんか望まない」

そして強引に唇を重ねたのです。


「ダッダ駄目だよ!」


そして百合子は服を脱ぎ捨て全裸になり陽介に重なります。


「ああああ~!ナッ何をするんだ!」


「良いのよ!抱いて~!*・*💛*。*⋆💋・。*⋆」


そして等々間違いが起こってしまったのです。


やがて陽介は貴理子と離婚をします。


{これでやっと私と結婚してくれるに違いない!}

そんなやっと陽介と結婚出来ると期待に胸を膨らませていたにも拘らず、何処からともなく漏れ聞こえてくる噂に耳を疑います。


弥生の子供樹里亜が陽介の子供だと言うのです。


{エエエエ————ッ!だって弥生は達也さんと結婚しているではないか?

貴理子と別れたから、今度こそ私だけの者になってくれると思ったのに許せない!}


そこでコッソリ陽介の動向を調べたのです。


すると弥生とどうしても会えない日だけ百合子の元にやって来る事が分かったのです。


陽介もとんだスケコマシですね!

まあ百合子が「来て!来て!」と懇願するからですが???


{やっと私の者になる!と思っていたのに、もう2人は切っても切れない深い愛情で結ばれ、いやそれ以上の完全に身も心も一つになっている、ましてや愛の結晶まで授かっているだと——!許せない!許せない!許せない!2人の一番大切な宝物樹里亜を殺してしまえ!}


犯人は百合子なのでしょうか???




























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