第2話 初心者であることの恍惚と不安、二つ我にあり

 タイトルの言葉は、元は「選ばれてあることの恍惚と不安と二つ我にあり」らしく、ヴェルレーヌという方の詩の一節だそうですが、私にとっては前田兄さんが引用した言葉としての印象が強いです。

 小説というものを書き始めて約5ヶ月。

 カクヨムで活動を始めて約3ヶ月。

 初心者という定義がどこまで適用されるのかは意見の分かれるところかと思いますが、運転免許も1年は初心者扱いですし、まだ初心者ということにしておいてください。


 で、タイトルにの言葉に戻りますが、自分を含めて最近活動を始めた方はまさにこのような心境なのではないかと思うのですよ。

「作品をたくさんの人に読んでもらいたい」

「賞を穫ったり、書籍化されるようにバズりたい」

「でも、誰にも読んでもらえなかったらどうしよう」

「厳しい批評受けたらコワいな」

 こんなことを思いながら、皆さんドキドキしながら「公開」ボタンを押しているのではないでしょうか。

(賞と書籍化~の部分は自分には今のところそこまでの野心はないんですけど)


 なかなかPVが増えなかったり、星がつかないことに落ち込んだりすることもありますがそこは「いつか」を目指して頑張っていくしかないかもしれません。

 ともすると不安の方ばっかりが先に立ってしまいますが、ここでは恍惚の方について書いてみたいと思います。


 初心者の特権ってなんだ? と言われたら、「新鮮さ」に尽きるのではないでしょうか。

 これは書き手自身が年齢的、肉体的に新鮮かということではなくて、「書き手の気持ち」が、という意味になります。


 自分のことで恐縮なのですが、私はカクヨムでの活動を始めてから連載中を含めると現時点で9本ほど作品を書いています(企画参加用の数百字程度のものは除く)。

 で、これは意識的にそうしているのですが、一作ごとにジャンルあるいは作風を変えて、同じようなものをなるべく書かないようにしています(全くないわけではないですけども)。

 それぞれの作品の評価はさておくとして、なぜそんなことをしているかといえば、自分のスタイルを探っているというのも勿論あります。

 しかし、本音としては「単純にそれが楽しいから」なのです。


 今回はホラーだった、今度はギャグにしようか、そんな風に思いながら書いていく作品は、私にとっては毎回自分にとっての「初の●●作品」となっているのです。

 これは、初心者の今だからこそ味わえる感覚でしょう。

 ドラクエでいえば、ちょうど船を手に入れたぐらいの頃。一気に世界が広がっていくあの高揚感ですかね。

 そんなワケで、時におっかなびっくり、時に希望の風を感じながら、カクヨムの広大な海を渡っていければと思いながら、これからも日々書き続けていこうと思います。






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