火が燃える

ほらご覧

あの人が あの幸せで親切なあの人が

私の心に火を灯す


私の心は突然燃え上がって

それまで凍っていた心が突然溶け出して

それで私は嬉しくなる

有頂天になって

他の誰かにも火を灯したくなる


あの人が分けてくれた火

一度火が着いたら

そのままでは居られない

誰かにも火を分けなくては


そう思い付いて身悶える

誰でも良いのだ

火が燃えさえすれば

誰でも良い


誰でも私の恋人になり

誰でも私の父母になり

誰でも私の子供になる


これは火の作用だ

燃え盛る火だけが

この不可能を可能にするのだ

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