第13話  入学式

4月になり僕は大家さんからもらったランドセルで入学式にでた

もちろん、1人で行った


沢山のプリント書類や教科書を子供1人で持ち帰るのは死ぬほどきつかった事を覚えている


あまりにも重いので大家さんのお店に向かった

お店を拠点として2往復すればなんとか全て持ち帰る事ができると思ったからだ


お店に着き大家さんが居た

「わーランドセルが歩いてると思ったら」

「すごい荷物だねー持って帰れるの?」

お店に付きふと肩の荷が降りた気がした。

1人で荷物を持って帰るとは別に心が落ち着いた。

僕は「重すぎるよ、ちょっと休んで良い?」と大家さんに聞いた

大家さんはニコリと微笑み僕を受け入れてくれた、

少し休み半分荷物を持ちかえり

またお店に向かった。

2往復目の荷物を持ち帰る時に大家さんが

「ご飯は食べれてるの?」

「お腹すいてない大丈夫?」

僕は大丈夫では無かった

でも、笑顔で大丈夫だよ

お腹すいたら又、来るねって大家さんに言って

家まで歩いた。


お腹すいた

冷蔵庫には何も無い

水をがぶ飲みした

何か食べたいけど

ぐっと堪えた


小学生の僕には2人の姉がいる

姉は高校生でアルバイトをしながら

学費などを払っていたみたいだ

姉もきっと苦しかったはずだが

その頃の姉の記憶は余り良いイメージでは無かった。

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