第10話 お別れの時


始まりがあれば終わりがある

そんな事

当時の僕にはわかるはずも無かった。


お別れは突然だった。


お泊り保育があったのは8月

それ以降も僕たちは仲良く二人で遊んでいた


夏が過ぎるとすぐに来るクリスマス

保育園では毎年、恒例のプレゼント交換がある

憂鬱な行事だ


周りの子は僕が用意した物なんて興味が無いだろうし

僕からだと気づいたらきっと帰り道で捨てるに違いない

だって安い知育玩具だけが一個とかのプレゼントを欲しいとは思わないだろう


予想していた範囲内の出来事だがやはり子供の僕は苦しい時間だった。

普通に踏みつけられ壊れてそのままゴミ箱に入っていた

おもちゃなんて買って貰えない僕がわがままを言って買って貰った物だから

余計ショックを受けたのだろう


憂鬱の時間が終わり

いつも通り

真奈美ちゃんと一緒に時間をすごす。


お泊り保育を境に真奈美ちゃんの隣に寝る事を禁じられていた

大人になれば納得だ


一緒に寝れないからこそ

自由時間での遊びは今まで以上に手をつなぎ

チューの回数も増えていった。


12月も終わり冬休み

家にはもちろん誰も居ないそれな慣れた

真奈美ちゃんと会えないことが一番さびしかった。


冬休みも終わり

卒園の準備がはじまる


真奈美ちゃんと同じ小学校に通うものだと思っていたが離れ離れになる事を

1月の終わりにしった。


知らないうちに涙がこぼれていた。

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