第6話新居到着

 そして俺たちはバイキングで手に取った食べ物をしっかりと食べてから、俺の家へと向かった。俺の家に向かったところでいったい何ができるというのだろうか・・・

 15分ほど歩き俺の家お前についた。俺の家は賃貸性の一軒家だ。



「へえ、ここがそーくんの住んでる家?」


「うん」


 そうして初音はスマホをポケットから出し、どこかに電話をかけた。


「ねえ、お父さんの子会社の建設会社が造った家に私の彼氏が住んでるんだけど、お金を返金させてから解約させることってできる?」


 どうやらお父さんと話しているらしい。っていうか子会社ってことは社長さんだったのか・・・彼氏って言ってることを否定しようかとも思ったけど、とりあえず俺はそのままにしておいた。


「・・・うん」


「・・・うん、わかった、ありがとー」


 と、言いながら電話を切った初音が笑顔で俺に言ってくる!


「解約できるんだって!でもお金は半分しか返せないって・・・ほんと、お父さんもダメだね・・・」


「いや、十分すごいと思うよ・・・」


 一個人の家の解約をそんな簡単に受け持てるなんて・・・でも、


「半額ってことはだいたい5万円かあ・・・」


 だいぶ痛手だ・・・まあ、仕方ないか・・・


「大丈夫だって!そーくんがお金なくても私が養ってあげるから♥」


 ・・・絶対に自立しないといけない。


「じゃあ、さっそく行こっか」


「行くって、まさか・・・」


「もちろん、私たちの新居に!」


「いや!早すぎだから!っていうか荷物ーー」


「あ、荷物なら引越し業者に運ばせるから大丈夫だよー、早く行こう!!」


 そう言いながら俺の腕を引っ張る初音が俺には天使にも悪魔にも見えた。これが表裏一体、なのかな。

 そして俺が初音に腕を引っ張られて連れてこられたのはものすごく高そうな高級住宅街の中でもさらに高そうなタワーマンションだった。っていうかこんなのいつから用意してたの?とか聞くとホラーな返答が返ってきそうだったので聞かないことにした。


「あ、あの、俺、こんな高そうなところ住めないんだけど・・・」


 さすがに場違いっていうか、気まずすぎる。


「大丈夫だって!自分の家に入るんだけなんだから!!」


「いや、でもーーーー」


「それとも、まだ同棲しないつもり?なんならもう一回あの映像見る?」


「部屋どんなのか楽しみだなあ!」


「そうだね!早く行こ!」


 切り替えの早さが光速並みなんだけど・・・

 そして俺たちはエレベーターに乗り、33階あるこの建物の20階に来ていた。


「え、20階って・・・いや、考えすぎかな?」


「いや、考えすぎじゃないよ、10月10日、そーくんの誕生日、だね!」


「・・・あ、ありがとう」


 なんかこういうちょっとしたことでも嬉しい・・・まさか自分の誕生日を合計した階層に自分が住むことになるなんて想像もしてなかったな。


「えへへ、どういたしまして!」


 こういうところは本当に可愛いなあ、あとは嫉妬欲をエレベーターに置いてきてくれてたら・・・


「ここだよ!」


 すると、2002と書かれた部屋があった。どうやらここが俺たちの新居らしい。


「じゃあ、開けるね!」


 その合図とともになんか指紋認証と顔認証と、パスワードを打ち込んで扉は開いた。

 いや、厳重過ぎない!?何それでもちょっとかっこいいかも!!


「ふふ、そーくん楽しそー、男の子はこういうの好きだもんねー」


「べ、別に、すすす、好きじゃないし!」


 なんて言いながらも俺の気分はSFの世界に入ったような気分になっていた。

 そして、玄関に入ると、玄関からもう豪華だった。大理石を使っている・・・床全体に・・・ここ本当に俺が立ち入ってもいい場所なの?

 そして初音が靴を脱ぐのと同時に俺も靴を脱ぐ。そしてリビングに入ると・・・


「ひろーい!!」


「ひ、広いなあ」


 ものすごく広い、多分5LDKぐらいはあるぞ・・・


「まだ荷物も全然届いてないけど、極力二人で新しいものを買おうね!」


「いや、できだけ節約した方がいいんじゃないか?この家だけでも何円するのか・・・」


 本当に何円するんだ、何百万・・・?いや、何千万・・・下手したら億かもしれない。


「お金なら本当に困ってないから!そんなことより二人の時間を大事にしようよ!!」


「で、でも・・・」


「はあっ、そーくんの悪いところは本当に二つだけだねー」


「ふ、二つ?」


 二つだけと喜ぶべきか二つもあるのかと豪語するべきか・・・わからないけどとりあえず聞いてみよう。

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