子猫を助けたら美少女に惚れられて童貞卒業できた件

雲川はるさめ

第1話


汚い捨て猫を拾ったら高嶺の花の茶髪美少女とクラスのみんなに内緒で同棲することになった


現在高2の俺。名前は山吹シンジ。

夏のある日のことだった。

千曲川の河川敷をすげー勢いでママチャリを漕いでたら、

俺は、黒と白のハチワレ猫で

毛並み最悪な汚い感じの子猫が、段ボール箱に入れられて川に流されてるのを偶然にも目撃したんだ。


「お、おい、なんだ、あれ...」


最初はただ、箱だけが、ゆっくりと

川を流れているもんだと思っていたが違った。


中に子猫がいたんだ。


視力は2.0の俺。


縫いぐるみかとも思ったが違った。


少しだが、顔が上下に動いていた。


俺はチャリを急いで止めて河原に降りる階段を駆け下りた。


こけそうになりながら、大慌て、

川岸まで走り、スニーカーと靴下を脱いだ。

制服のズボンの丈も出来る限り折って

川の中に入ったんだ。


「間に合うか...!?」


俺はジャブジャブと川の中に入り、

流されている箱を目指していた時だった。背後から女の声が聞こえてきた。


「は、早く、助けてあげて...!!」


この綺麗な声...!

クラスメイトで俺の好きな女子の声だ...。

振り返りたいのは山々だったが、それどころじゃなかった。

俺は大慌て、箱に駆け寄り、

蓋のへりを持ち上げて、河原に戻ったんだ。


とん、と静かに箱を置くと、


「子猫ちゃん、良かった」と

安堵のため息が聞こえた。


膝を折って屈み込み、箱を覗く俺と同じ高校に通ってる超絶美少女。



二学年1真面目で。

清楚で。

地毛で茶髪の美少女。


フツメンの俺には。


手の届かない存在である女が。


無防備にも、俺にパンチラを見せてくれた。


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