第4話

ユーコにドアを破壊された今。

秘密の、てか、エロい会話は小声でするしかなくなった。以下、家庭教師のセンセと蚊の鳴くよーな声でのやり取り。


「せ、せんせ!さっきの話の続きで、いい点取ったら、おっぱい揉ませてくれますか...?」


「え...」


先生が、ぽっと顔を赤らめた。困り顔。


「それって、流石に、ちょっと...」


「ダメですか?」


「俺、それが、ご褒美だったら次の総合テスト、滅茶苦茶頑張っちゃいますよ」


「ほんと?」


「はい!神に誓います!」


「そっか...。努力してくれるのか、じゃあどうしよっかな...」


おっ。なんか、満更でもない雰囲気になったぞ。


此処は男たるもの、ガンガン押していこーじゃねーか!


「先生の乳を揉める条件は、5教科総合で320点取ったら、でどうでしょうか?」


「え...」

先生は真っ赤になった。


それもその筈。

俺の前回の総合点は319点だった。

それはセンセも周知の事実。


俺の試算だが、

学校の先生達が意地悪したり、

俺が当日、熱を出さなきゃ、ま、

余裕で取れるかもしれない点数だった。


いや、取れるだろ、多分。


てか、絶対射程圏内。


「それって、成績上がったことには

なるけどさ...」


「はい!なりますよね!」


「僅か一点じゃん...」


「ま、でも、上がったことには変わりありませんよ。たかが一点、されど一点です...!」


困惑顔の先生も可愛かった。


「ダメだよ。それ。

せめて20点はあげてくれない?

あのね、うちら家庭教師はさ、

受け持っている生徒の点数が教科別に見て1教科あたり、20点アップか、合計で20点

上がれば、私の時給、200円上がるんだ」


「そ、そーなんですか...」


に、20点か...。



1ミリほどだった超えるべきハードルが、20点となると、一気に2メートルほどになった感覚だ。実はテストまでもう日がない。

なんたる、無理ゲー。


運命のテストは三日後に控えていた。


しかも、俺。


家庭教師の先生に付いて、

一ヶ月経過したけど、

豊満な胸や魅力的な腰に気を取られて、

ろくに勉強してねぇ!

先にも書いたが理解もしてねぇんだ!




「お願い、20点、いってくれない?」


いってくれない?


を変な意味に取った俺。


今度は俺が顔を赤くした。



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