学年一の美少女が手作りのバレンタインチョコを俺にくれたが髪の毛入りだった→トラウマを抱えた俺は一念発起し痩せてイケメンになったらそいつがチラチラ見てくるんだがもう遅い。

雲川はるさめ

第1話 嫌な女は不敵に微笑む

学年一の美少女が手作りのバレンタインチョコを俺にくれたが髪の毛入りだった→トラウマを抱えた俺は一念発起し痩せてイケメンになったらそいつがチラチラ見てくるんだがもう遅い。


「これ、あげるっっ!」


「え...」


現在高二の俺。名前は山野シンジ。

2月の14日。午後16:30を少し回ったくらいか。校門のところで俺は学年一の美少女で

俺の憧れの女子の、林ユーコに通せんぼされて、からのー。

まさかのバレンタインチョコが彼女の白くて細い指から俺の右手に投下された。


「これね、手作りなの。

私ね、昨日、頑張って湯煎して作ったの。

ハート型のチョコだぉ。食べてほしいなっ」


「嘘...」


俺なんかが。

横幅あって、非モテ陰キャの眼鏡男子の俺が。

何故か、高嶺の花の美少女にチョコ貰えるとか、奇跡だろ、コレ!!


「嘘じゃないよ。コレね、山野くんに食べて欲しくて...」


「あ、ありがとう...」


「それじゃ、山野くん、また明日ね!」


「あ、待って...!」


「何?」


「も、もしかしてさ、手作りのチョコくれたってことはさ、お、俺のこと...す、す...」


好きなの?


と尋ねたい所存だが、

返答が怖くて聞けなかった。



「あー、山野くんのこと好きか、どうかってこと?」


ひぇっ...


そのもの、ズバリきた。


「う、うん...」


「その返事はさ、明日、登校したら話してあげる!

取り敢えず、食べてみてよ!こっちは

一生懸命作ったんだからさ!

ゴミ箱に捨てるとか、絶対、禁止ね!」


「す、捨てないよ!ち、ちゃんと、食べるよ!」


「フフ。それならいーんだ!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る